おおさかナウ

2017年11月03日

募集停止・学校条例見直せ
府議会教育常任委 石川府議が質問

石川多枝府議

石川多枝府議

 日本共産党の石川多枝府議は10月27日の府議会教育常任委員会で、府立柏原東高校・長野北高校の募集停止案を批判し、3年連続定員割れした高校を統廃合の対象とする府立学校条例の見直しを求めました。

 府教委は、両校を募集停止の対象校に挙げ、11月の教育委員会議で決定する方針です。

 府立学校条例は維新主導で2012年に制定されました。府立高校の定員は、公立校への進学を希望する生徒を受け入れられるよう、多めに設定されています。進学を希望する生徒全てを受け入れるためには、定員を割る高校が生まれるのは必然です。

 府は、「学び直し」を掲げるエンパワーメントスクールを増やしていますが、「学び直し」を掲げているにもかかわらず、エンパワーメントスクールは不合格者が出ます。そこにも入れなかった生徒たちを受け入れてきたのが、これらの高校です。

 地域に卒業生も多く住む柏原東高は近隣中学から、「しっかり育ててくれる」と信頼も厚く、災害時には避難場所にも指定されています。

 「この学校で救われた」「この学校が再出発の場所になった」と、大阪大学大学院に進学した長野北高卒業生の声を石川府議は紹介し、「3年間の平均で15~16人程度の欠員で、廃校にする必要があるのか。2次募集で十分充足できている」と指摘しました。

 また石川府議は、自転車通学できる範囲に進学できる高校がなくなる問題も指摘しました。長野北高の生徒の6割は一人親家庭で、非課税世帯の奨学給付金受給者も6割、就学支援金を受給していない生徒は6人だけだと紹介し、「電車通勤に経済的困難を伴う家庭もある」と指摘しました。

 石川府議は「生徒に寄り添う教育を行ってきた高校を廃校とするのは、子どもたちの学習環境を狭めることになる」と厳しく批判しました。


 

(大阪民主新報、2017年11月5日付より)

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