2017年11月26日
住吉市民病院跡
四たび民間誘致失敗
尾上市議 病院機能継承を
「二重行政の無駄」として来年3月末で廃止される大阪市立住吉市民病院(同市住之江区)跡地に誘致する民間病院の公募が失敗した問題で、21日の大阪市議会民生保健委員会で集中審議が行われ、日本共産党の尾上康雄議員が質問に立ちました。
市は民間病院誘致に3回失敗した末、ことし8月から新たな公募を実施したものの、今月9日に「選定事業者はなしとする」との結果を発表。その4日後に吉村洋文市長は突然、市立弘済院付属病院(吹田市)を誘致し、市立大学の付属病院とする考えを表明しました。
尾上氏は4回にわたる誘致失敗は、民間病院には小児・周産期医療機能を担うことは難しいことを示すものだとし、住吉市民病院の医療機能の継承で、府市と府市の病院機構の4者が10月に交わした確認書の内容に基づき、速やかに住民説明会を開くよう求めました。
市民病院廃止がそもそも間違い
また尾上氏は、公募失敗の結果から、小児・周産期医療の機能を備える公的医療機関の誘致方針が示されたことは、住吉市民病院を廃止したことがそもそも間違っていたことになると強調。「『二重行政』の根拠は崩れたということだ」と述べました。
その上で、住吉市民病院が担ってきた重度心身障害児のための短期入所事業や未受診妊婦の受け入れなど社会的・福祉的な医療機能を引き継ぐよう強く求めました。
(大阪民主新報、2017年11月26日付より)