総選挙が開いた共闘の第2ステージ
革新懇の役割を発揮してさらに前へ
全国革新懇「地域・職場・青年革新懇全国交流会」が11月18、19の両日、愛知県刈谷市で開催されました。参加した駒井正男・大阪革新懇常任代表世話人・日本共産党大阪府委員会書記長の手記を紹介します。
「地域・職場・青年革新懇全国交流会」に参加して
大阪革新懇常任代表世話人 日本共産党大阪府委員会書記長 駒井正男
11月18、19日に開かれた全国革新懇「地域・職場・青年革新懇全国交流会」(愛知県刈谷市)には大阪から46人の方々が参加しました。
革新懇の役割熱く交流して
今回の交流会は、大激動となった総選挙で、苦闘しながらも、将来への展望をひらいた直後だけに、革新懇の役割を多彩に発揮して、日本の政治をさらに前へ進める思いを大いに語りあう集会となりました。
「保守派と革新が互いに尊敬して信頼関係を築き、意見を聞き、たたかう共同の力で、1区から3区でオール沖縄候補が勝利した」(沖縄)、「市民と日本共産党、立憲民主党、社民党の野党3党が政策協定と選挙協力を結び、自民党前職を次々打ち破り、4割の議席を共闘勢力が獲得」(北海道)、「参院選、県知事選のたたかいを通じて、新潟県の各地で革新懇も草の根からの共同行動を広げてきた」(新潟)など、この2年間、全国で広げてきた「市民と野党の共闘」が逆流といかに対峙し、乗りこえていったのか、革新懇がどんな役割を果たしたのか、の熱いあつい交流が繰り広げられました。
連帯のあいさつとして、総がかり行動実行委共同代表の高田健さんは「共闘の足がかりができた」として、3000万署名運動の成功をよびかけました。一橋大学名誉教授の渡辺治さんは「日本の政治は共同の時代に入った」として、安倍改憲を阻む共同を広げる展望を語るなど、安倍9条改憲許さない共闘の新たな発展を誓いあう場ともなりました。
「2つの役割」志位氏の報告
交流会の特別報告で日本共産党の志位和夫委員長は、第4次安倍政権とのたたかいにおける革新懇の2つの役割として、①市民と野党の共闘を草の根から発展させて、安倍政権を倒す推進力としての役割を果たすこと、②「3つの共同目標」(平和・民主主義・生活向上)を国民多数の合意にしていく努力をよびかけました。これを大阪でいかにすすめていくのか。
3千万署名成功へ力尽くす
いま3000万署名運動を成功させることは、改憲発議を許さないゆるぎない国民多数派をつくるとともに、安倍政権を倒す国民多数派をつくる力となります。いまこそ、革新懇にかかわるすべての団体・個人が「本気」になって、大阪400万目標の達成に知恵と力を発揮する時です。
市民と野党の共闘の発展を
今後も紆余曲折があったとしても統一戦線運動は政権構想を持ち、「本気の共闘」をめざす新しい段階を展望しています。沖縄新基地建設問題でも、消費税増税や社会保障の大改悪の問題でも、その根源にある日米安保条約と財界中心政治。これをチェンジする新しい日本のビジョンを語りあう活動は、「3つの共同目標」を国民的に広げると同時に、市民と野党の共闘の発展への大きな貢献となります。大阪のすべての地域革新懇、職場革新懇が、とりわけ活発に活動できていないところでも、総選挙がひらいた「市民と野党の共闘」のいわば第2ステージについて、大いに語りあう活動――革新懇運動の原点というべき活動にとりくむことが大切です。
そのためにも賛同団体が新たな決意で「市民と野党の共闘」の発展にとりくむとともに、地域・職場革新懇の前進に大きな役割を果たすことが求められています。
革新懇運動をさらに広げる
革新懇運動は1980年、全国に先駆けて大阪で誕生し、翌81年に全国革新懇が結成されました。これは、日本の統一戦線運動の画期であり、「市民と野党の共闘」の先駆けとなりました。この歴史と伝統は今日も大阪の地域や職場に息づいています。大阪の地域革新懇は、全国一の85・5%の市区町村に根を張っており、全国交流会で職場革新懇ならではといえる活動を紹介した大阪損保革新懇代表の発言は大きな注目を浴びました。この運動を大阪のすべての市区町村、職場や分野に広げていくことが今、求められています。
大義の旗を高々と掲げた「反維新の共同」は、大阪府下各地に「住民が主人公」の自治体への新しい流れを生み、全国にも大きな影響を与えています。来るべき国政選挙、2019年参院選をめざし、大阪のすべての地域、職場、青年革新懇の前進と発展に新たな決意で挑んでいきたいと思います。(こまい・まさお)
革新懇運動 3つの共同目標
①日本の経済を国民本位に転換し、暮らしが豊かになる日本を目指す。②日本国憲法を生かし、自由と人権、民主主義が発展する日本を目指す。③日米安保条約をなくし、非核・非同盟・中立の平和な日本を目指す。
(大阪民主新報、2017年12月3日付より)