安倍改憲ノー、共に政治変えよう
特別国会閉会 野党共闘 新たに前進
日本共産党が街頭演説
第195特別国会が8日に事実上閉会したことを受け、日本共産党府委員会は9日、大阪市天王寺区のJR天王寺駅前で特別国会報告街頭宣伝を行いました。山下よしき党副委員長・参院議員らが演説し、駅前では後援会員らが安倍9条改憲に反対する3千万署名を呼び掛けました。
山下副委員長らが訴え
法案共同提出など力合わせ
街頭演説は、渡部結・党府国政対策委員長が司会を務めました。
「特別国会で野党共闘が新たな前進を示すことができた」と切り出した山下氏は、安倍政権が当初、審議なしで国会を終えようとしていたが、野党がスクラムを組んではね返し、会期は39日間に。野党の質問時間を大幅削減する策動も打ち破って、「森友・加計」疑惑の追及で問題の幕引きを許さなかったと語りました。
また野党が力を合わせて、情報隠しを許さない公文書管理法改正法案、「共謀罪」法廃止法案、カジノ解禁推進法廃止法案を提出したことを報告しました。
まっとうな日米関係つくる
さらに山下氏は、「安倍首相のトランプ米大統領言いなりで、2つの問題で日本が危なくなっている」と指摘。第1に北朝鮮問題で、安倍首相は平和的解決のための対話を否定する一方、軍事攻撃を含めて「すべての選択肢がテーブルの上にある」というトランプ大統領の発言を支持していると批判。「『日本の国を守り抜く』と言うなら、安倍首相は『戦争をしてはならない』とトランプ大統領に言うべきだ」と語りました。
第2は、トランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都だと認定したことについて、米国の同盟国はじめ世界の主要国の首脳が厳しく批判している中で、安倍首相は「注視して見守る」としか言わないと指摘。山下氏は「言いなりではなく、言うべきことは言う、まっとうな日米関係を」と語りました。
発議の阻止へ3千万署名を
最後に山下氏は、戦争の反省の上に生まれた憲法9条は戦後、国民の間に定着し、平和と暮らし、科学技術や文化などあらゆる分野で日本社会を形づくる根幹になり、力を発揮していると力説しました。
参院の代表質問で見解を求めても安倍首相はまともに答弁しなかったことを示し、「憲法9条のおいたちと役割について一言も話せない人に、憲法9条を変える資格はない」ときっぱり。3千万署名の目標達成など、憲法9条の改憲発議を許さない国民世論を一刻も早くつくり上げようと呼び掛けました。
〝共闘の要〟の躍進を――辰巳氏
疑惑を徹底究明する――宮本氏
未来社会の展望語る――清水氏
論戦で安倍政権追い詰めた
2019年の参院選へ再選目指して立候補を表明した辰巳孝太郎参院議員は、「森友」疑惑でただ同然の国有地売却の根拠になったごみがなかったことが、会計検査院の調査でも明らかになったと強調。徹底解明に全力を挙げると述べるとともに、市民と野党の共闘の要で頑張る日本共産党を大きくし、「皆さんと一緒に政治を変えていきたい」と語りました。
10月の衆院選で4選を果たした宮本岳志衆院議員は、「森友」疑惑を特別国会で2回取り上げて追及したことを紹介。森友学園への国有地の値引き売却を国側が持ち掛け、口裏合わせを行った音声データの存在を政府が認めるまで追い詰めたと述べ、安倍首相夫人の昭恵氏の証人喚問など全容究明の先頭に立つ決意を語りました。
再選まであと一歩まで迫った清水忠史前衆院議員は、掲げた公約の実現、市民と野党の共闘の前進と日本共産党躍進へ奮闘する決意を表明。アメリカ言いなり、大企業中心の異常な政治をただすとともに、飢餓や貧困、戦争、環境問題など資本主義の矛盾を乗り越える社会主義・共産主義の未来社会を目指す綱領を持つ党の立場を力強く語りました。
大阪市東住吉区の男性(73歳)は、「一人一人の話、それぞれが分かりやすく良かった。辰巳議員は、国会中継を見るたびに頼もしくなっていて、今度の参議院選挙でも必ず当選してほしい。野党共闘をさらに発展させながら、やっぱり共産党自身が議席を増やすことが大事だと思う」と話していました。
(大阪民主新報、2017年12月17日付より)