2018年03月23日
宮本岳志の国会レポート
昭恵氏を隠す目的は明らか
私が昨年2月15日に最初に質問して以来、400日にわたって追及してきた森友問題は、公文書改ざんの事実の発覚によって、いよいよ大詰めを迎えました。国会が国政調査権にもとづいて要求し提出された決裁文書が、財務省によって改ざんされていたという前代未聞の歴史的不祥事です。
政府は「佐川前理財局長の答弁との整合性をはかるため」と言いますが、それは通りません。政府の調査で、改ざんは昨年2月下旬から始まっていますが、「事前の価格交渉はしていない」と佐川氏が初めて答弁したのは3月15日です。まだ行ってもいない答弁との整合性をはかるために2月中から改ざんを始めるなどありえません。
この改ざんが始まった動機は、まさに昨年2月17日の衆議院予算委員会で安倍首相が行った「私や妻が土地の売払いに関わっていたら、総理はもちろん国会議員も辞める」という答弁との関係で、安倍昭恵氏の存在を隠すところにあったことは、もはや明らかです。
改ざん前の文書には、「本年(2014年)4月25日、安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから、前に進めて下さい。』とのお言葉をいただいた」との記述があります。また別の文書には、「森友学園への議員等の来訪状況」として、安倍昭恵総理夫人とともに、5人の当時「維新の会」の国会議員の名前が列挙されています。
ついに森友事件の「闇」が暴かれ始めました。佐川氏はもちろん、安倍昭恵氏の証人喚問は不可欠です。(みやもと・たけし 日本共産党衆院議員 毎月第4週に掲載)
(大阪民主新報、2018年3月25日号より)