2018年03月23日
経過措置後も法定外繰入認めよ
府議会健康福祉常任委 宮原氏が知事質問
日本共産党の宮原たけし府議は16日の府議会健康福祉常任委員会で、国民健康保険(国保)の加入者負担軽減につながる「法定外繰入」について、解消を目指す松井一郎知事に「6年の経過措置後も市町村の権利だと認めるか」とただしました。松井知事は「強制的に停止させる権限は府にない」と認めました。
「法定外繰入」は、国保料の引き下げや減免などのために、各市町村が一般会計から国保会計に繰入しているものです。松井知事は「保険の加入者によって制度を成り立たせるのが基本」などとして、来年度以降6年間で繰入の解消するよう市町村に求めています。
中小業者や失業者、高齢者が加入している国保は、保険料の高さが問題になっています。特に加入世帯の所得の落ち込みが全国よりも大きい大阪は、所得に占める保険料負担率が加入者一人当たり16・5%と、全国平均の13・5%より高くなっています。
宮原府議は国保・介護保険料の負担軽減と合わせ、がん検診への府財政の支援など健診受診率の向上策などを求めました。
特別養護老人ホームの待機者は府内約8千人(2017年)おり、施設整備が急がれます。宮原府議は維新府政かで削減された整備補助金の復元を求めましたが、松井知事は「整備目標は達成できている」などと、背を向けました。
宮原府議は議案採決を前に、大阪市立住吉市民病院(同市住之江区)廃止により現地の入院・福祉機能が失われることを批判し、またギャンブル依存症対策が未だ試行段階だとして、「これ以上患者を増やすような施設を作るべきではない」と主張しました。
(大阪民主新報、2018年3月25日号より)