より深まる疑惑 幕引き許すな 公文書改竄
証言拒否を繰り返す 佐川氏
昭恵夫人らの喚問を 野党
学校法人「森友学園」への国有地格安売却の財務省決算文書改ざん問題をめぐり、衆参両院の予算委員会は3月27日、当時、同省理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問を行いました。喚問では、誰の指示で、何のために公文書が改ざんされたのか、官邸や政治家の関与や圧力の有無などが問われましたが、佐川氏は、官邸や総理夫妻からの指示はなかったと断言しながらも、いっさい根拠を示さず、「刑事訴追の恐れがある」としてことごとく答弁を拒否。自身が改ざんに関与したことも認めませんでした。疑惑がますます深まる中、野党各党は昭恵氏ら当時の当事者の証人喚問と真相の徹底究明を要求。大阪では、市民らが緊急街頭宣伝を行い、真相究明とともに、安倍政権の退陣を求めました。
安倍内閣は総辞職を
共産党女性後援会が宣伝
佐川氏の証人喚問が行われた3月27日午前、日本共産党大阪女性後援会が大阪市都島区のJR・京阪京橋駅前で街頭宣伝に取り組みました。各分野の後援会代表らが「森友学園」公文書改ざんの真相究明、安倍内閣の総辞職、小学校開校へ認可基準を緩和した松井維新府政の責任追及を求めてリレートーク。安倍9条改憲に反対する「3千万署名」や、シール投票を呼び掛けました。
清水忠史前衆院議員も駆け付け、演説で参院での喚問の模様を報告。日本共産党の小池晃書記局長はじめ野党の質問に対し、佐川氏が「刑事訴追の恐れ」を理由に答弁拒否を繰り返したことを受け、「こうなればキーパーソンの安倍首相夫人の昭恵氏が証人喚問に出てきてもらい、しゃべってもらうしかない」と強調しました。
「安倍首相は責任を取って早く辞任すべきと思う?」と問うシール投票で、「思う」と答えた大阪市城東区在住の女性(38)は、「子どもを3人育てているが、生活は大変。なのに『森友学園』との土地取引で8億円も値引きしたり、今度は文書の改ざんも。本当に訳が分からない」と怒っていました。
内閣退陣させ真相究明を
府内各地で抗議行動
「疑惑はますます深まった」「幕引きは許さない」。府内各地で抗議行動が取り組まれ、岸和田市では泉州サウンドデモ主催の緊急抗議デモが行われました。
大阪市北区の繁華街では「『森友学園問題』を考える会」が緊急街宣。同会メンバーの木村真豊中市議は「公文書が権力によって改ざんされれば何が真実かも検証できない。歴史に対する犯罪だ」とし、安倍内閣の総辞職、公文書改ざんを含めた森友問題の真相究明を訴えました。
同会メンバーで日本共産党の山本いっとく豊中市議は、参議院での証人喚問を傍聴。緊急街宣に駆け付けて国会報告し、尋問で佐川宣寿前理財局長が答弁拒否を繰り返した異常なやりとりを紹介。「疑惑が深まっただけの証人喚問だった。納得できないと声を上げていこう」と訴えました。
市民が次々スピーチ。「第二次安倍政権発足から5年。うそとでたらめがまかり通る政治はうんざり」「安倍内閣が続く限り、真相究明などできるはずもない」と糾弾。安倍内閣を退陣させ、次の内閣で真相究明させようと呼び掛けました。
(大阪民主新報、2018年4月1日号より)