2018年04月14日
維新提案 思想信条の自由に違反
政治活動制限条例を否決
堺市議会
堺市議会は3月28日、大阪維新の会堺市議団が提案していた「市職員の政治的行為の制限に関する条例案」を、日本共産党、公明党、自民党、ソレイユ堺、非所属の反対多数で否決しました。賛成したのは維新の会と無所属の小林由佳議員(元維新、同30日に議員辞職)でした。
同条例案は2013年に維新の会が議員提案。14年に維新、自民、公明の賛成多数で可決しましたが、竹山修身市長が「立法事実(条例制定の根拠となる事実)」がないため必要性に乏しいと再議に付して廃案。再提案でも廃案となり、今回で3度目の否決、廃案となりました。
同条例案は、憲法19条、21条が保障する思想良心の自由、集会・結社・表現の自由に対し、地方公務員法の規制を超えて厳しい制限を課す内容。憲法に違反するとの指摘があり、市議会の参考人意見聴取では、「職務遂行の中立性が損なわれる重大な現実的なおそれや立法事実がない限りは、違憲の疑いを否定できない」「自由闊達(かったつ)な意見交換こそ民主社会の根幹」「精神的自由の保障のようなものについての事前規制は、できる限り少なくあるべき」など批判的な意見が相次ぎ出ていました。
(大阪民主新報、2018年4月15日号より)