一部損壊2万1640棟に
大阪北部地震 求められる公的支援
6月18日に起きた大阪北部地震から2週間が経ちました。大阪府内では死者4人、負傷者354人、住宅被害は全壊6棟、半壊57棟、一部損壊が2万1640棟に上り、29カ所の避難所に147人が避難しています(7月2日現在、消防庁まとめ)。今回の地震では、屋根瓦や壁が損傷するなど、一部損壊の住宅被害が多いため、公的支援が届かないなどの問題解決が急務となっています。日本共産党大阪府委員会は、一部損壊の被災者救援に全力を挙げるとともに、独自に集めた救援募金を被災自治体に届けるなどの活動を行っています。
震度6弱を記録した枚方市。京阪枚方公園駅から東へ進んでいくと、古い民家のブロック塀が崩れていたり、屋根の上にブルーシートがかけられた家があちこちに見られます。
枚方上之町で工務店を営む男性は、「阪神淡路大震災の時は横揺れで、屋根瓦がたくさんやられたけど、今度のは縦揺れでドンと来たので、棟に沿った瓦だけが傷んでいるのが多い。外から分からなくても、屋根の上に上がったら崩れていたり、しばらくしてから傷んでいるのが分かったりというのもある」と話します。
吹田市では千里中、上地域で被害が大きく、90代の独居女性の家はブロック塀が崩れました。女性は他の所へ避難し、崩れ落ちたブロック周辺に市がテープと「注意 近寄らないでください!」のプレートを張っていました。
瓦と壁のひびの修繕で業者を入れていた民家の女性は、「これだけなら保険で5%も出ない。隣の家も瓦が風呂場に落ちるぐらいの被害を受けた。外から見てなんともなさそうに見えても被害が大きい」と話します。
高槻市竹の内町も、築年数が長い家の多い区画でブルーシートがかかった家が多く見られます。一角にある理髪店の女性経営者は、「地震の日、朝早く出て山登りをして帰ってきたら、2階の寝室のタンス、テレビ、鏡台が全部倒れていた。もし寝ていたら、下敷きになってどうなってたかと思う。うちの店も壁に亀裂が入ったりしたけど、お客さんの家も大変。いつまで生きられるか分からないからと、お金をかけて修繕することに迷う人もいる」と話していました。
(大阪民主新報、2018年7月8日号より)