おおさかナウ

2018年07月22日

声を届けて
たつみコータロー参院議員の国会論戦
生存権を問う論陣を張る 国民運動も空前規模に

(前回からの続き)

国会内で開かれた集会に参加したたつみ議員=2013年8月6日、国会内(「しんぶん赤旗」提供)

国会内で開かれた集会に参加したたつみ議員=2013年8月6日、国会内(「しんぶん赤旗」提供)

 「命を守る政治が今こそ求められていると思います。人として生まれ、人として生涯を終える権利は誰にでもあります。申請権を奪う生活保護法改悪案の再提出は断じて許されません。憲法25条が保障する生存権とは何なのか、大いに論陣を張りたいと決意しています」

 2013年7月の参院選で、たつみ議員の初当選を報じたメディア各社は、「生存権を問う論陣張る」など見出しを付けて、インタビュー記事を掲載。この言葉の通り、たつみ議員は8月に召集された第185臨時国会で、壮大な規模に広がる国民運動と連携し、生活保護法改悪反対の論戦力を発揮していきました。今回は、13年参院選から臨時国会に向けての動きを振り返ります。

暮らし押し下げ

 2013年度国家予算で安倍政権が強行した生活保護費の引き下げは、閣議決定「骨太方針」に基づく社会保障切り捨て計画の第一弾でした。

 安倍政権は国民の批判を恐れて、参院選では争点隠しに終始。そして参院選直後の8月1日に、3年間で最大10%も保護費を減らす戦後最大規模の基準切り下げを開始させたのです。

 削られたのは食費や光熱費、衣類などに充てられる生活扶助で、切り詰めて暮らす貧困世帯にさらに追い打ちをかけるものでした。

 生活保護基準の引き下げは、利用者の暮らしを追い詰めるだけではありません。生活保護は国民生活の最低ラインを示す基準ともなり、低所得世帯に対する各種の支援施策の指標として使われます。このため保護費減額と連動して、就学援助(当時156万人が利用)や国保税(料)減免と保育料減免、公営住宅家賃減免などの打ち切りにつながる可能性があり、年金額の抑制や、最低賃金引き上げを阻害する要因にもなりかねず、国民全体の最低生活水準押し下げにつながります。

1万人の不服申請

不服審査請求運動を大きくと大生連の集会で参加者を激励するたつみ議員=2013年7月27日、大阪市北区内

不服審査請求運動を大きくと大生連の集会で参加者を激励するたつみ議員=2013年7月27日、大阪市北区内

 生活保護基準の引き下げは憲法違反として、法律家や市民などでつくる生活保護問題対策全国会議は、1万人規模の「審査請求」を呼び掛け、臨時国会に向けた生活保護法改悪を許すなの運動と合わせ、全国47都道府県で空前の取り組みが進められました。

 全大阪生活と健康を守る会(大生連)は7月下旬、日本共産党大阪府委員会を訪れ、不服審査請求運動へ各地域での協力を要請。同月27日に大生連が開いた集会には、たつみ議員が駆け付けて連帯あいさつし、「生健会出身の議員として、餓死者と孤立死を広げるような生活保護の改悪に全力で反対していきます」と語りました。

 8月1日を皮切りに、生活保護費の支給日には、大阪府内の福祉事務所前などで、生活と健康を守る会が、生活保護費引き下げに抗議し、減額を取り消すよう求める審査請求への参加を呼び掛けました。

 枚方交野生活と健康を守る会は、保護費支給日の8月5日に宣伝行動をしました。

 たつみ議員は、全国生活と健康を守る会連合会(全生連)が8月6日に国会内で開いた集会にも出席し、憲法第25条が定める生存権保障の重要性に触れ、国が「健康で文化的な最低限度の生活」の科学的根拠さえ示さずに、生活保護基準以下で生活する人を含めて比較し、基準額引き下げを決めた問題点を指摘。「これでは最低生活ラインは際限なく引き下げられてしまう。物価下落は後付の理由にすぎず、憲法違反の生活保護基準引き下げを許してはならない。力を合わせて審査請求運動を大きく広げましょう。生活保護法改悪をストップさせよう」とあいさつしました。(続く)

(大阪民主新報、2018年7月22日号より)

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