2018年07月29日
ホーム柵の設置は歓迎
カジノ便乗でいいのか
共産 山中議員が表明
地下鉄・バス新会社と市議会連絡会議で中期経営計画議論
大阪市営地下鉄・バスがことし4月に民営化された下で、地下鉄・バス事業を運営する新会社と大阪市議会とが、市民・利用者サービスの向上や経営状況などについて協議する連絡会議の第1回目の会合が23日、大阪市役所内で開かれました。
同会議は市議会建設水道委員と、地下鉄を運営する「大阪メトロ」、バス事業を運営する「大阪シティバス」の取締役などで構成し、原則として年1回開催。この日は新会社の「中期経営計画」(2018~24年度の7カ年)などが議題となりました。
同計画は企業理念の一つに「最高の安全・安心の追求」を掲げ、地下鉄駅への可動式ホーム柵の設置前倒しを盛り込んでいます。21年度までに御堂筋線全駅と1日当たりの利用者10万人以上の10駅に設置する方針。防災対策では21年度までに地下鉄の耐震・津波・洪水対策を完了するなどとしています。
一方、新たに打ち出しているのが「都市開発事業」。カジノを核とした統合型リゾート(IR)の大阪誘致と連動させて、大阪湾の人工島・夢洲に観光客向けの商業施設を開発するとして、数百億円規模の投資を見込んでいます。
ホーム柵の設置は歓迎 カジノ便乗でいいのか
共産 山中議員が表明
意見交換で日本共産党の山中智子議員は、可動式ホーム柵の設置前倒しは市民が切望していたもので大変良いことだと表明。引き続き地下鉄全駅設置に取り組むことなどを要望しました=写真。
計画に盛り込まれている、高齢者の利用が多い系統のバス運行本数の拡充について、山中氏が実施時期を確認したのに対し、新会社側は「できるものは今年度中にはやりたい」と答えました。
IRと連携した商業施設の開発計画について、「世論調査で(国民の)7割が反対しているカジノに便乗するような企業イメージでいいのか」と率直に指摘しました。
(大阪民主新報、2018年7月29日号より)