おおさかナウ

2018年08月26日

IR推進局から聞き取り
共産党 大門・たつみ・清水氏ら

IR推進局から聞き取りする大門、たつみ、清水氏ら=17日、大阪市住之江区内

IR推進局から聞き取りする大門、たつみ、清水氏ら=17日、大阪市住之江区内

IR推進局から聞き取りする大門、たつみ、清水氏ら=17日、大阪市住之江区内

 日本共産党の大門実紀史・たつみコータロー両参院議員と清水忠史前衆院議員らは、カジノを核とする統合型リゾート(IR)の誘致問題で17日、大阪市住之江区の府・咲洲庁舎で、府・大阪市共同部署のIR推進局に今後のスケジュールや依存症対策などについて聞き取りしました。

 IRは民間企業が設置し営業しますが、誘致予定地の夢洲はごみの最終処分地で、地盤改良や橋の車線拡幅、地下鉄の延伸などが必要です。府・大阪市は、2025年に同地に誘致を目指す万博の会場整備と併せて進めようとしています。

 大門議員は「カジノが破綻した場合のリスクをどう考えているのか」と質しました。局側は「民設民営なので」と言い逃れようとしましたが、「そんなに甘くない。業者はいろんな要求もしてくるし、損害賠償を求める例もある」など、厳しく指摘しました。ギャンブル依存症対策では、府・大阪市はシンガポールでIR開業以後に有病率が減少している例を挙げ、「有効な対策をしっかり取ることで、依存症が抑制できる」としています。

 たつみ議員は「外国人向けのシンガポールのIRでは、自国民に厳しい入場規制をしても影響は少ないが、日本の場合は日本人客が来なくなれば、売り上げが上がらない。規制機関もシンガポールは国営だが、日本はカジノ業者が経費を払う。両者の違いをきちんと見なければいけない」と指摘しました。

 地域の合意形成(府民・市民理解の促進)に向け、府と大阪市は、「大学生や若い世代とのやりとりなどを通じ、IRへの期待を高め」、「IRが女性のより一層の活躍の場であることを伝える」などの項目を挙げています。

 清水氏は「IRの正しい情報を国民は知らないわけではない。経済効果といってもカジノの売り上げの原資は日本人が負けたお金で、そういうことが分かっているから、ホテルや会議場など付属施設があろうが、多くの国民が反対している」と、局の姿勢を批判しました。


(大阪民主新報、2018年8月26日号より)

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