輝け憲法・ともに生きる社会を
おおさか総がかり集会 扇町公園に1万2千人
「11・3おおさか総がかり集会」では、5野党代表があいさつ・メッセージを寄せるとともに、核兵器廃絶、LGBT(性的マイノリティ)当事者、原発賠償訴訟原告、森友学園問題追及など、各分野からのスピーチが行われました。
9条あるからこそ平和続く
広島市の爆心地から1・8㌔の自宅で被爆した森容香さん(枚方市原爆被害者の会)は、「広島の街は、原爆の熱線と爆風で焼き尽くされて廃墟になった」と発言。午前8時15分、ごはんを食べ始めた瞬間に、辺り一面がピカッと光り、ドーンと衝撃に襲われたといいます。「気がついた時、私はがれきの下敷きになっていましたが、奇跡的に助かり、はだしのまま広島の街を逃げ惑ったのです」と森さん。「原爆被害は2度とあってはなりません。世界で唯一の被爆国である日本政府が核兵器禁止条約に反対していることを、許すことはできません。1日も早く核兵器禁止条約が発効するようにと願っています。憲法9条があるからこそ、日本と世界の平和が続くと思っています。核兵器のない世界を目指して、力を合わせましょう」と訴えました。
皆が幸せな社会実現したい
「あなたの隣にもLGBTはいます。LGBTも憲法が好き」「LGBTでも人を愛する気持ちは同じ。平和、自由、平等で、みんなが幸せな社会を実現したい」。性的マイノリティーといわれるLGBT当事者が手書きのメッセージをボードに記してステージに立ちました。
メンバーを代表してスピーチした湊隆介さんは、自民党衆院議員ら右派だけでなく、左派・リベラル含め国民の中に根強く残る差別意識の問題を指摘。「日本国憲法が掲げる国民主権、平和主義、基本的人権の尊重など大切な理念を守るため、一緒に力を合わせましょう」と呼び掛けました。
恐怖と不安は消えはしない
原発賠償関西訴訟原告団の森松明希子さんは、人間の命と健康を脅かし、基本的人権を侵害する原発事故と放射線被害の実態を示し、7年半の避難生活を紹介。「子どもたちへの健康被害など、恐怖と不安は消えることがありません。原発事故は、家族のささやかな暮らしや地域とコミュニティーを破壊した」と述べ、「憲法前文に書かれているように、誰もが恐怖と欠乏からまぬかれ、平和のうちに生存することができるよう、平和憲法を盾にして、人々の生活を守ってほしいと訴え続けていく」と語りました。
森友問題は疑惑でなく事実
森友学園問題を考える会の木村真・豊中市議は、国民の財産である国有地を「カルト右翼団体」にただ同然で払い下げた森友事件の核心を告発。公文書改ざんや文書破棄、国会虚偽答弁の実態を示し、「森友問題は疑惑ではなくすべて事実だ。安倍内閣は総辞職して、次の内閣が徹底して真相究明作業を行うのが当たり前の話だ」と強調。最後まで徹底して追及していくと訴えました。
5野党代表があいさつ・メッセージ
うその政治をやめさせよう
日本共産党・たつみ氏
日本共産党のたつみコ―タロー参院議員が、森友・加計疑惑での隠ぺい、虚偽答弁、公文書改ざんなど「うそとごまかしの政治をやめさせよう」と力説。来年の統一地方選と参院選で、市民と野党の共闘で安倍政権と補完勢力の維新を打ち破ろうと話しました。
ルール無視しっかり止める
立憲民主党・森山氏
立憲民主党府連代表の森山浩行衆院議員は、憲法で縛られている安倍政権が、改憲を口すること自体おかしいと強調。国交省が米軍新基地建設をめぐる沖縄県の埋め立て承認撤回を強行するなど、ルール無視のやり方をしっかり止めたいと語りました。
9条は世界のスタンダード
社民党・服部氏
社民党府連の服部良一代表(元衆院議員)は、北東アジアで平和の流れが広がる中、「沖縄に米軍新基地は絶対にいらない。9条を変える必要もない」と指摘。外交理念のモデルとして、9条を世界のスタンダードにすることこそ、日本の政治家の役割だと述べました。
うそを重ねる政権を倒そう
自由党・渡辺氏
自由党府連の渡辺義彦代表(元衆院議員)は、沖縄県知事選で同党幹事長だった玉城デニー氏が、多くの支援で当選できたことは「県民の勝利だけではなく、日本の勝利だ」と強調。引き続くたたかいで、うその上にうそを重ねる安倍政権を必ず倒そうと呼び掛けました。
野党と市民の共闘で阻止へ
国民民主党・平野氏
国民民主党府連代表の平野博文衆院議員も連帯メッセージを寄せ、野党と市民の共闘で安倍9条改憲を断固阻止し、安倍政権を早期退陣に追い込むため全力を挙げる決意を表明しました。
(大阪民主新報、2018年11月11日号より)