声を届けて
たつみコータロー参院議員の国会論戦
戦争法許さない 主権者の声を無視する政権に未来はない
私はこの国の主権者であり、この国の進む道に責任を負う人間の一人としてこの法案を許すことは絶対にできません。70年前、原爆で、空襲で、ガマの中で、あるいは遠い国で餓死し失われていったかけがえのない命を取り戻すことはできません。平和憲法に根差した新しい安全保障のあり方を示し続ける国でありたい…(国会前でのSEALDsKANSAI女子学生のスピーチ)
2015年9月18日未明の参院本会議で討論に立った、たつみコータロー参院議員は、国会議事堂前で「安倍内閣は退陣」「戦争法を許すな」とコールする青年の訴えを紹介し、「数の力」で戦争法案を押し通そうとする自公与党の暴挙を徹底追及しました。
イラク戦争に加担
参院本会議の討論で、国際連合の合意なしに米英軍が進めたイラク戦争(2003年3月20日開戦)をめぐり、国際法に反する無法な戦争に日本政府が追随・協力した問題を告発しました。
イラク戦争は42日間の戦闘で10万人以上のイラク人が死亡したとされ、世界中で反戦運動が広がりました。
米当局が戦争の理由にあげた「大量破壊兵器」は結局見つからず、戦後ブッシュ大統領は情報の誤りを認める結果になり、ブレア英首相も情報の誤りについて自らの責任に言及し、政府から独立した検証委員会を設置したオランダの報告書は「戦争支持は誤りだった」と結論付けました。
ところが日本では、国際法違反のイラク戦争を支持して自衛隊を派遣した対応は十分検証されず、安倍政権も「大量破壊兵器が存在しないことを証明しなかったイラクに責任がある」との態度に終始しています。
たつみ議員は、航空自衛隊輸送機による武装米兵輸送など、イラク国民を巻き込んだ軍事掃討作戦、無差別殺りくに加担した日本の責任を指摘。「イラク戦争について何ら検証せずに安保法制を押し通すことは許されない」と強調しました。
海外での武力行使
たつみ議員は、戦争法の本質について日米間の軍事協力を地球規模に拡大し、米国の戦争に自衛隊が参加するためのものだと告発。戦争となれば自衛隊の行動範囲は格段に広がって、関連業務にあたる民間事業者と従業員も危険にさらされることになるとし、海外での武力行使を可能とする戦争法を押し通すことは到底容認できないと批判しました。
「多くの学生が今この瞬間も、主権者として、一国民として、民意を無視した政権に抗議の声を上げ続けている」
討論の最後にそう述べたたつみ議員は、数の力で憲法を壊し、採決強行によって議会制民主主義をないがしろにした自公政権の国会運営を国民は決して忘れないと強調。戦争法案を廃案にするべきだと主張し、「戦争法案を許さない主権者の声を無視する政権には未来はありません」と討論を結びました。
(大阪民主新報、2018年12月2日号より)