2018年12月16日
カジノより防災や暮らしを
大阪革新懇が検証見学会
進歩と革新をめざす大阪の会(大阪革新懇)は7日、万博の会場予定地である夢洲の検証見学会を行い、24人が参加しました。
夢洲は大阪市の廃棄物の処分場
一行はまず、咲洲(大阪市住之江区)ある大阪府咲洲庁舎(旧WTCビル)の展望台(地上55階)から、沖合の夢洲を見ました。
咲洲側に近い夢洲東側の4区(先行開発地区)はコンテナヤードです。西側の1区は大阪市独自の廃棄物処分場で、太陽光発電のソーラーパネル群も設置。万博やカジノの予定地を含む中央部の2区と3区が、市港湾局保有の廃棄物処分場で、2区では埋め立てが完了しておらず、水面が目立ちます。
ことし9月の台風21号の暴風で、4区のコンテナヤードに積まれたコンテナが飛散しました。
2区の護岸は、高潮で倒壊しました。護岸の内側に続く斜面には、波で削られた跡が、いまもはっきり残っています。
大阪をさらに貧乏にするカジノ
見学後の学習会で講演した、大阪革新懇代表世話人の藤永のぶよさん(おおさか市民ネットワーク代表)は、万博やカジノの予定地はしゅんせつ土砂や残土が埋め立てられており、液状化の恐れがあることや、南海トラフ巨大地震の津波に襲われる危険があると指摘。
藤永氏は、万博の会場建設や地下鉄中央線の延伸など、インフラ整備に莫大な税金が投入されようとしているとし、「市民からお金を巻き上げ、大阪をさらに貧乏にするのがカジノ。『カジノより防災を』『カジノより子どもを』『カジノより中小企業を』と声を上げていこう」と呼び掛けました。
参加者からは「夢洲に建物を建てたりすること自体、無謀ではないか。災害になれば一体誰が責任を取るのか」「カジノや大型開発で誰がもうけるのかを知らせていきたい」などの感想が寄せられました。
(大阪民主新報、2018年12月16日号より)