声を届けて
たつみコータロー参院議員の国会論戦
工事認可するな 国会議員団リニア問題PT事務局長に
日本共産党の、たつみコータロー参院議員は、JR東海が2027年開業を目指すリニア中央新幹線計画について、▽建設そのものの大義▽収益性と環境影響――など、さまざまな角度で国会質問を重ねて追及してきました。
2014年3月と5月の国会質疑では、▽大井川(静岡県)の水量減少問題など地元自治体と住民に広がる不安の声、▽人口構成を加味しない過大な需要予測の問題点、▽トンネル工事に伴う残土処理問題、▽長大トンネルで無数の活断層を横切る危険性――などを指摘。東海道新幹線『代替』路線の確保を理由にリニア建設を推める論拠をつき崩してきました。
国会審議を尽くせ
リニア中央新幹線は、東京~名古屋間(全長約286キロ=地上部40㌔、トンネル部246㌔)を超伝導リニアで結ぶ計画です。
南アルプスの長大山岳トンネルや大深度地下トンネルなどの大規模工事が予定され、JR東海が作成した環境影響評価書に対する環境大臣の意見書は、地下水低下や河川流量の減少と枯渇、河川生態系への不可逆的な影響、さらに大気汚染や騒音・振動、約27万㌔㍗の膨大な電力消費など、「相当な環境負荷が生じることは否めない」と懸念が示されています。
たつみ議員は、2014年6月19日の参院国土交通委員会で、「リニア中央新幹線に係るJR東海の環境影響評価書に対する厳しい意見が出ている」、「需要予測は過大で、JR東海の経営が立ち行かなくなれば国費投入となり、JR東海が全額負担するという大前提が崩れることになる」と述べ、国会審議が尽くされるまで事業認可をするべきではないと政府の姿勢をただしました。
国民運動と一体で
たつみ議員は同年6月17日、JR東海のリニア中央新幹線計画に反対する「リニア新幹線沿線住民ネットワーク」が国会内で開いた院内集会に参加し、党国会議員団の論戦を報告、「採算性や環境の影響など国会で取り上げていきたい」と述べました。
同年7月8日にはインターネット番組に出演し、リニア計画の問題点を指摘しました。
7月19日には、神奈川県相模原市の車両基地予定地を視察。予定地内に居住し、立ち退き対象になる住民と懇談しました。大阪までの建設に税金投入が狙われていると指摘。「東京―大阪間で9兆円という莫大な建設費がかかる」とし、工事費が膨らめば国民負担になる危険性を指摘。地下水枯渇や建設残土などの環境破壊の懸念も示し、徹底した国会審議が必要だと語りました。
8月26日にはたつみ議員を事務局長とする「リニア中央新幹線問題プロジェクトチーム」が発足。この日の初会合で、たつみ議員は、国会論戦や現地調査で明らかになった課題を報告し、国家プロジェクトで進められる巨大開発に対し、国民運動と一体で反対運動を取り組むとしました。
(大阪民主新報、2018年12月16日号より)