2018年12月23日
当事者置き去りの大学統合
府議会教育常任委 石川府議が批判
日本共産党の石川たえ府議は18日の府議会教育常任委員会で、府立大学と大阪市立大学について、「運営交付金が減らされる中で教員は減り、残った教員は多忙化で学生指導や基礎研究もできないのが府大の現場だ」と指摘し、「統合ありきで進めるのではなく、学生や現場の声に耳を傾け、学びがい、研究しがいのある大学へ発展させるよう、計画見直しを」と求めました。
両大学の運営法人を統合する「公立大学法人大阪」の第1期中期目標(案)は、「ナンバー1の公立大学」を目指すと書かれていますが、運営交付金のあり方など具体的なことは明記されていません。
府立大学の場合、教員1人当たりの学生数は、国立大学の平均9・5人に対し12人と多く、石川府議は「受け持つ学生数は多く、運営交付金は少ない」と指摘しました。また経済的理由から進学を諦める高校生も多いことから、「学生支援を強めるとともに、運営交付金を増額し、大学の発展に寄与すべき」と強く求めました。
吹田市立中学校の社会科教員が「慰安婦」を題材にした授業が新聞に紹介され、維新や自民が「自虐史観に基づいた洗脳教育」などと攻撃している問題で、石川議員は個々の教員が教科書以外の教材を使用することは認められていることを府教委に確認し、「学校現場への過度な介入ではなく、学校の主体性を尊重することこそ重要」と指摘しました。
(大阪民主新報、2018年12月23日号より)