暴走政治ストップへ力合わせ たたかいと結んだ論戦に
29日から臨時国会 共産党が懇談会
29日召集の臨時国会を前に、日本共産党府委員会と国会議員団大阪事務所は20日、大阪市中央区内で辰巳孝太郎参院議員を迎えて国会報告・要求懇談会を開き、民主団体・労組など31団体から88人が参加しました。
清水ただし府副委員長のあいさつに続いて報告した辰巳氏は、昨年の参院選での躍進で、ブラック企業規制法案の提出など、国会議員団の論戦と活動が現実政治を動かしていると紹介しました。
辰巳氏は、安倍政権の暴走にストップを掛け、橋下・維新の会に退場の審判を下すためにも、来年のいっせい地方選での日本共産党の躍進が決定的だとし、「大阪のたたかいと結んだ論戦にも力を入れたい」と語りました。
参加者からは、「年金削減は受給者だけでなく、若者の未来を奪う。大阪では訴訟も展望しながら、削減ストップの大運動に取り組んでいる」(年金者組合)、「大学生や高校生の中に違法な『ブラックバイト』が広がっている。ブラック企業規制と共に、正社員が当たり前の社会、最低賃金引き上げを」(民青同盟)、「沖縄県いっせい地方選で、一点共闘を貫く日本共産党が県民の信頼を集めた。知事選での翁長候補の勝利で、『戦争する国』づくりにストップを」(安保破棄実行委員会)などの発言がありました。
朽原亮府議と小原孝志大阪市議が、大阪市を解体し特別区を設置する「協定書」の問題や橋下・維新の会とのたたかいについて発言しました。
都構想より福祉・防災を 共産党府議団が懇談会
日本共産党府議団は17日、9月府議会(25日開会)に向けて団体・個人との要求懇談会を開催。宮原威団長が都構想により福祉や防災、中小企業支援など、府に求められる広域的役割や住民自治が後退することなどを報告しました。
9月議会では、全国最低水準の府の子ども医療費助成制度拡充や大阪都の「協定書」、国の「子ども・子育て支援新制度」や「医療・介護総合法」の具体化が大きな焦点となります。府市統合に関わる大阪市立特別支援学校の府への移管や府立咲洲・池田北の2高校の統廃合、府立大と大阪市立大との統合なども大きな問題です。
宮原団長は、貧困と格差の広がりが大阪は全国から見て著しいと指摘。年間の世帯所得が200万円未満は11・7%、東京都7・5%、神奈川県6・3%、愛知県7・4%と比べて突出しています。一方で府は府民の福祉など一般施策1765億円を2008年度以降に削減してきました。
宮原団長は中学校給食について「生活が大変な子でも、昼食はおいしく栄養のある物が取れるようにすることは、生きていくための最小限の条件」と指摘。アレルギー対策や就学援助の対象とすることが大事だと述べました。
福祉では高齢者の生活習慣病対策や国民健康保険料値上げに繋がる府域一元化の問題、介護では国の法改悪を先取りする要介護者閉め出しの実態などを報告。災害対策では、特に河川改修を緊急に実施すべきとしました。
会場からは、府教委が募集停止案を発表した府立咲洲高校の保護者が「勉強が苦手な子も少人数で伸び伸び学べる学校。子どもたちのためにも残したい」と訴え。大阪の障害児教育をよくする会は大阪市立特別支援学校の府への移管を「行政責任を放棄するもの」と厳しく批判。大教組などは少人数学級拡充や授業料無償化継続を求め運動する決意を述べました。
府歯科保険医協会は子どもの医療費助成制度の拡充を訴え。同制度について府は17日、通院2歳までの現行制度を就学前とする一方で、所得制限を引き上げ、市町村が子ども医療費助成拡充などに使える「新子育て支援交付金」をつくる案を示しました。
(2014年9月28日付「大阪民主新報」より)