「ダブル選」に大義なし
共同の力で維新政治ノー
明るい会・よくする会「府民のつどい」に1千人超
明るい民主大阪府政をつくる会(明るい会)と大阪市をよくする会(よくする会)が3日、大阪市北区内で「春をよぶ府民のつどい」を開きました。住民の暮らし・福祉・教育を切り捨てる一方でカジノ誘致に突き進み、大阪市を廃止・分割する「大阪都」構想が行き詰まった挙句に「出直しダブル選」まで――こんな維新政治に共同の力で終止符を打ち、誰もが安心して生活できる大阪をつくろうと、1千人以上の参加者が決意を固め合いました。
明るい会の荒田功事務局長は基調報告で、4月の統一地方選は大阪の行く末を決める重要な政治戦で、「府民のための大阪を取り戻す大きなチャンスだ」と指摘。松井一郎知事や吉村洋文大阪市長、維新が振りかざす「出直しダブル選」には「一片の大義もない」と厳しく批判しました。
公明党との「密約」暴露劇を発端とする一連の動きが示したのは、裏取引でしか事を進められない維新政治と、府民・市民との深い矛盾であり、維新政治を行き詰まりに追い込んできたのは、住民の運動の力だと強調。「大阪の未来を切り開くのは府民の力。『カジノより暮らし』『カジノより防災対策』、『都』構想ストップ、大阪市をなくすなの旗を掲げて、大阪に春を迎えるために力を合わせよう」と呼び掛けました。
集会は落語家の笑福亭竹林さんと、大阪府歯科保険医協会の片方真佐子さんの司会で進行。あかん!カジノ女性アピールの呼び掛け人の一人、山口美和子さんは、父親と弟、元夫がギャンブル依存症にかかり苦しい人生を歩んできたと証言。「私の体験を通しても、カジノを絶対誘致してはならない。選挙では維新に投票しないで」と訴えました。
住吉市民病院の医療機能を求めるママの会の海道智紀事務局長は、小児・周産期医療を担ってきた同病院を、維新が「二重行政の無駄」と決め付けて廃止し、跡地に誘致する病院も外来のみで医療空白が現実のものになっていると批判。「私たちの声が届く政治をつくるためにも、維新政治を終わらせたい」と語りました。
維新を止めればカジノも止まる
各党・各界代表 「都」構想・カジノ阻止の大義掲げ
各政党・各界の代表6氏があいさつ。元大阪市長で公共政策ラボ代表の平松邦夫さんは、子どもたちをテストに追いやり、テストの結果で校長を評価するなど維新による教育破壊を強く告発。「(選挙は)こんなことを止めるチャンス。維新を止めればカジノも止まる」と力を込めました。
未来に期待を持てる大阪を
「党派を超えて、府民・市民が安心して暮らせるかどうかが、かかったたたかい」と切り出した、大阪市を知り・考える市民の会の中野雅司代表。本当の大阪の商人は「カジノで経済活性化」という考え方はしないとし、「維新を倒し、未来に期待が持てる大阪を、皆さんとともにつくりたい」と語りました。
自由党府連の渡辺義彦代表(元衆院議員)は連続する選挙について、利権にまみれた政治を進める維新政治を終わらせるチャンスだと力説。「市民・府民の命と暮らしを守るために、選挙戦で勝利できるよう、手に手をたずさえて一丸となってたたかう」と述べました。
カジノでなく文化や産業に
08年の知事選候補で、「大阪カジノに反対する市民の会」で活動する熊谷貞俊さん(元衆院議員)は、維新府市政がカジノ誘致へ夢洲のインフラ整備に貴重な税金を投入しようとしていることに触れ、「そのお金を文化や芸術、健全な産業育成に投資すれば、どれだけの経済効果があるか」と批判しました。
社民党府連の服部良一代表(元衆院議員)は、視察した韓国のカジノでは、年間300万人の入場者の8割がギャンブル依存症になっていると報告し、「カジノは絶対阻止」と訴え。「大阪府・大阪市に本来の政治を取り戻し、安倍政権を退陣に追い込み、日本に見識ある政治を取り戻そう」と呼び掛けました。
住民不在の究極の党利党略
日本共産党の山下よしき副委員長(参院議員)は、「出直しダブル選」は維新が議会で絶対多数を占めることを狙うもので、「住民不在の究極・最悪の党利党略だ」と批判。「都構想阻止とカジノストップの大義を掲げ、保守の方を含む府民の共同で、維新政治に終止符を打つために全力を挙げる」と決意を語りました。
立憲民主党府連の長尾秀樹幹事長(衆院議員)がメッセージを寄せ、維新政治の下で否決されたはずの「都」構想が再燃し、カジノ誘致に躍起となって市民生活が後回しにされようとしているとし、「まっとうな政治を取り戻し、生き生きと安心して暮らせる社会づくりへ奮闘する」としました。
(大阪民主新報、2019年3月10日号より)