おおさかナウ

2019年03月17日

たつみコータローの国会レポート
これほどの売国政治はない

tatumi 大阪府市がIR基本構想案を発表しました。なんとIR全体の年間売上4800億円のうちカジノの儲けが8割の3800億円を占めます。つまり最終的な「客の負け」が3800億円。これがいかに莫大か。パチンコと比較すると明白です。大阪のパチンコ店は全部で805店舗あり粗利は2150億円。つまり大阪のパチンコで客が負ける1・7倍の負けを、たった一つのカジノが占めることになります。カジノはパチンコと比べものにならないほどギャンブル性が高く、のめり込めば一晩で全財産を失う恐ろしい賭博です。

 カジノ規制も問題です。政府はこれまで「世界最高水準の規制」をうたってきました。しかし1月の清水ただしさんとの調査でも明らかになったように、シンガポールでは入場の際に必要なIDカードに給与、資産、自己破産の有無、預金残高などがひもづけされ、自国民への入場規制を厳格にしています。

 一方日本の場合、入場の際に提示を義務付けられるマイナンバーカードには、そのような情報は皆無。だいたいシンガポールで規制を行うのはNCPGという独立機関ですが、日本はカジノ事業者です。これで規制ができるはずがありません。

 シンガポールのカジノ客の多くは外国人であり、大阪カジノは75%が日本人という想定も決定的。大阪のカジノでは日本人をどれだけ負けさせるかが運営の最大の焦点となるのです。日本人の懐に手を突っ込んで資産を奪い取るカジノ業者は外国資本。これほどの売国政治はありません。(辰巳孝太郎 日本共産党参院議員 毎月第3週に掲載)

(大阪民主新報、2019年3月17日号より)

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