2019年03月17日
データで見る維新の10年
⑨過大・過密が深刻な支援学校
大阪府では2007年からの17年までの10年間で、特別支援学級の在籍生徒数は2・49倍、特別支援学校の生徒数は1・41倍と、全国を上回り増加しています。府教育委員会が昨年3月公表した推計でも、今後2026年度までに約1400人増加するとしています(表1、「府立支援学校における知的障がい児童生徒の教育環境の充実に向けた基本方針」以下、「基本方針」)。
本来、支援学校の適正規模は150人~200人(1992年・大阪府学校教育審議会答申)ですが、実際には府内知的障害支援学校25校中11校(44%)で300人を超え、今でも教室不足、「過大・過密」が深刻です。大規模校の多さは全国でもトップクラスです。
ところが府教委「基本方針」は、「新校設置は必要最小限にとどめ」、「特別教室の普通教室への転用」「通学区域割の変更」「知肢併置校の拡大」で対応するというもの。子どもたちに更なるしわ寄せを強いるものです。
さらに通学区域が広域で、生徒の83%が通学バスを利用しています。そのうち約3割が40分~60分かけて通学しており(表2)、自宅からバス乗り場までの道のりもあわせると、片道約1時間もの通学時間が子どもたちに重い負担となっています。
(大阪民主新報、2019年3月17日号より)