本気の共闘で勝利を
日本共産党
宮本たけし衆院議員を擁立
衆院大阪12区補選 無所属候補として
自民党の北川知克衆院議員の死去に伴う衆院大阪12区補選(4月9日告示、21日投開票)で、日本共産党の志位和夫委員長が3月31日、大阪市北区内で記者会見し、すでに党公認候補として発表していた吉井よし子氏に代わり、同党衆院議員の宮本たけし氏(59)を、無所属候補として擁立すると発表しました。
9日告示 21日投票
志位委員長が発表
志位氏は、大阪12区でも市民と野党の共闘をつくり、安倍政権に審判を下したいとの期待が日本共産党に寄せられている中、宮本氏本人から衆院議員の職を辞して挑戦したいとの申し出があったことを紹介。党中央として大阪の党組織とも協議し、宮本氏の勇気ある決断を正面から受け止めて擁立することにし、吉井さんからも大賛成の意思が表明され、宮本氏に交代することになったと報告しました。
判断の最大の理由は、大阪12区でも市民と野党の共闘を成功させ、安倍政権に退場の審判を下すことにあると強調。党公認とせず無所属としたのも、広範な市民・議員・政党の人々の支援を得て、連携・共闘を成功させる上で適切だと考えたと話しました。
さらに、現職国会議員が辞職して小選挙区の選挙に挑戦することも、公認候補として国会議員に当選した者が無所属で挑戦するのも、日本共産党として初めてだとし、「党の総力を挙げて勝利のために頑張り抜きたい」と表明。同時に行われる沖縄3区補選での「オール沖縄」のヤラともひろ候補の勝利とともに、大阪12区でも宮本氏が市民と野党の統一候補となり、力を合わせて勝利を勝ち取りたい」と支援を呼び掛けました。
宮本氏は、大阪12区と沖縄3区の補選は野党共闘の命運がかかった、絶対に負けられない選挙だとし、「現職議員である私自身が自ら退路を断って、市民と野党の共闘実現に挑むべきだとの思いから、立候補を申し出た」と説明。日本共産党の近畿ブロック選出衆院議員として4期10年活動してきたが、今回、「安倍・維新政治にさよなら」の旗印に賛同されるすべての皆さんの力を借り、その共同候補としてたたかえるよう、あえて無所属で立候補することを決意したと述べました。
1998年の参院選で大阪選挙区から初当選し、09年の衆院選で近畿ブロックから当選して以来の国会活動を紹介。森友学園問題では疑惑追及の先頭に立つと同時に、野党合同ヒアリングでも中心メンバーとして活動してきたことに触れ、「森友疑惑で誰一人責任を取っていない。かくなる上は選挙で決着をつけるしかない。森友問題でも培ってきた野党の連携を強めるため、心から協力をお願いしたい」と表明。「大阪12区で安倍政権の悪政と真正面から対決できる候補は、私しかいない。消費税10%増税、不正・隠ぺいの政治、9条改悪など安倍政権の暴走にストップをと願う皆さん、どうか党派を超えて私に願いを託して下さい」と力を込めました。
同補選には他に、無所属で元総務相の樽床伸二氏(59)、日本維新の会公認で会社役員の藤田文武氏(38)、自民党公認で北川氏のおいの会社経営、北川晋平氏(31)の3氏が立候補を表明しています。
宮本たけし氏の略歴
1959年、和歌山市生まれ。和歌山大学教育学部入学。民青同盟府委員長など歴任。98年、大阪選挙区から参院議員に初当選(1期)。09年、近畿比例で衆院議員に初当選以来、4期10年。
「チーム宮本」として全力で
吉井氏が発言
3月22日の発表以来、予定候補として活動してきた吉井氏は記者団の質問に答えて発言。最初に今度の話を聞いたときは、「私に最後までやらせてほしい」と思ったが、宮本氏本人から経過と決意、心のひだを聞いて、「私の気持ちはすっかり切り替わりました。これからは全力で宮本さんを補佐しなければならない」と語りました。
「市民と野党の共闘はきょうを境にさらに大きく前進する。共闘の前進にわくわくするとともに、共闘を進める日本共産党ここにありという気持ちでいっぱいだ」と吉井氏。新しい「チーム宮本」としての任務を果たし、宮本氏を必ず国会へ送り返す決意を表明しました。
(大阪民主新報、2019年4月7日号より)