おおさかナウ

2019年04月20日

「本気の共闘」で政治に希望を
消費税10%増税・憲法改悪候補か
増税中止・9条生かす共闘候補か
対決構図は鮮明 無所属・宮本候補が全力

 全国から注目されている衆院大阪12区補選(寝屋川・大東・四條畷市)が21日、投開票されます。選挙戦は、市民と野党の統一候補として無所属で立候補している宮本たけし候補=日本共産党、自由党、社民党府連推薦=と、自民党と日本維新の会の新人、無所属の元職の4氏の争いに。消費税10%増税や9条改憲を狙う安倍政権を支える自民や補完勢力の維新か、それとも市民と野党の「本気の共闘」で新しい希望ある政治を開く宮本候補――論戦の中で対決構図が鮮明になっています。

市民と野党の共同スピーチで声援に応える宮本候補ら=14日、寝屋川市内

市民と野党の共同スピーチで声援に応える宮本候補ら=14日、寝屋川市内

衆院大阪12区補選 21日投票へ

「本気の共闘で新しい希望ある政治を開こう」と訴える宮本たけし候補=13日、寝屋川市内

「本気の共闘で新しい希望ある政治を開こう」と訴える宮本たけし候補=13日、寝屋川市内

 告示を前後して、塚田一郎国交副大臣が「下関北九州道路」をめぐる「忖度(そんたく)発言で辞職。桜田義孝五輪担当相が自民党の高橋比奈子衆院議員のパーティーで、「(東日本大震災の)復興以上に大事なのは高橋さん」と発言して、事実上、更迭されました。

 暴言・失言をかばい続けた安倍晋三首相の責任が厳しく問われる中、「市民と野党の共闘で安倍政権にノーの審判を」と、退路を断って立候補した宮本候補。その決意に応えて、告示以来、推薦する日本共産党、自由党の国会議員や社民党府連の代表、さらに立憲民主党や国民民主党の国会議員らも相次いで応援に駆け付け、「宮本さんを必ず国会へ」と共同の輪が大きく広がっています。

 14日は日本共産党の志位和夫委員長も駆け付け、元公明党政審会長の二見伸明さん、精神科医の香山リカさんらと訴えました。

 15日には立憲民主党の枝野幸男代表と辻元清美国対委員長が、宮本候補の事務所を訪問し、宮本候補を激励。「Victory 必勝を祈る」と書かれたポスターを手渡しました。

 「野党が力を合わせて、うそとごまかしの安倍政治を変えましょう」と呼び掛ける宮本候補。12日には、12区市民連合呼び掛け人の橘田あゆみさん、自由党府連の渡辺義彦元衆院議員、社民党府連の酒井弘行副代表(豊中市議)らと記者会見し、市民と野党と共に練り上げたマニフェスト(公約)を発表しました。

 公約は「暮らし守る政治を 10月からの消費税10%に反対」「安倍政権のもとでの憲法改定に反対し、憲法9条を生かす」「ウソや忖度はもうさようなら」「カジノより子育て、教育充実、防災強化」の4つの柱からなっています。

 宮本候補は「市民と野党の皆さんと一致する政策で共同し、マニフェスト以外のことも話し合って一致点で行動する。これが市民と野党の共闘の姿。野党が結束し、市民の皆さんとスクラムを組んで、この国の困難を打ち破る。そこにこそ新しい政治の希望がある」と力強く語り、必勝へ猛奮闘しています。

「弔い合戦」前面

 衆院12区補選は、自民党の北川知克衆院議員の死去に伴うもの。北川氏のおいで自民党公認・公明党推薦の北川晋平候補の陣営は、ひたすら「弔い合戦」を前面に押し出し、「中央とのパイプ」「政権与党の候補」などを強調しています。

 告示初日以来、自民党の甘利明選対委員長、小泉進次郎厚生労働部会長、公明党の左藤茂樹選対委員長らが応援。消費税10%増税や改憲には触れず、暴言・失言による大臣らの相次ぐ辞任、うそとごまかし、政治の私物化には“だんまり”を決め込んでいます。

改憲けしかける

 維新公認の藤田文武候補の陣営は、9条改憲を狙う安倍政権の補完勢力ぶりがあらわ。吉村洋文知事(大阪維新の会政調会長)は街頭演説で、「大阪の自民党の国会議員は情けない。それでどうやって憲法改正するのか」「自衛隊の位置付けが憲法にない。なんで本気でやらないのか」とけしかけ、藤田候補も「憲法改正は私も悲願」と公言しています。

 維新は、自公与党が強行したカジノ実施法や「共謀罪」法などに賛成してきました。昨年7月には野党が共同提出した内閣不信任決議案に、「(安倍政権は)野党よりまし」と反対しました。馬場伸幸幹事長は街頭演説で、「自民党にも喝を入れないといけないが、もっとひどいのは野党。スキャンダルを探す、審議を妨害する」と攻撃しています。

 元総務相で無所属の樽床伸二候補も、2017年の総選挙で「希望の党」の結党に参加して野党分断に走るなど、安倍政権に立ち向かう姿勢はありません。

(大阪民主新報、2019年4月21日号より)

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