おおさかナウ

2019年04月06日

維新政治に審判下し政治の中身変えよう
ダブル選・府議選・政令市議選7日投票
日本共産党躍進が最大の力

 統一地方選前半戦の投票(7日)まで最後の日曜日となった3月31日、日本共産党の志位和夫委員長が府内2カ所で街頭演説しました。東大阪市では府議選(定数5)での、うち海公仁候補の必勝と、大阪市此花区では市議選(定数2)での、せと一正団長の議席を必ず守ろうと訴え。ダブル選で自主支援する小西ただかず知事候補と柳本あきら大阪市長候補の勝利で維新政治に審判を下すとともに、その政治の中身を変えるためには議員選での日本共産党の躍進が最大の力だと力説しました。

志位委員長の訴えを聞く聴衆=3月31日、東大阪市内

志位委員長の訴えを聞く聴衆=3月31日、東大阪市内

志位委員長、大阪で訴え

地方自治破壊の異質の悪政

 志位氏は、松井一郎氏と吉村洋文氏が任期途中で知事・大阪市長の職を投げ出し、「入れ替えダブル選」に打って出て、4年前の住民投票で否決された「都」構想をごり押ししようとしていることについて、「選挙の私物化であり、党利党略だ」と厳しく批判しました。

 「都」構想は、大阪市を4つの「特別区」に分割し、権限・財源を府に吸い上げて「一人の指揮官」でやりたい放題をやることが狙いだと指摘。「特別区」設置には莫大なコストがかかるとし、「そんなお金があるなら、真っ先に福祉と暮らしに使うべき」と述べました。

 大阪市をいったんバラバラにすれば元に戻らず、地方自治そのものを破壊するもので、「個々の政策問題とは次元の違う、異質の悪政だ」と強調。「『都』構想ストップ、維新政治を終わらせる」という一点で、小西知事候補、柳本大阪市長候補を自主的に支援し、勝利のために総力を挙げるとし、「政党政派の違いを越えて、『維新政治さよなら』の審判を下そう」と呼び掛けました。

「3つの願い」を共産党候補に

訴える志位委員長=3月31日、東大阪市内

訴える志位委員長=3月31日、東大阪市内

 志位氏は、「同時に維新政治の中身を変えなければならない。そのためには共産党が勝利・躍進することが、どうしても必要」だとし、「3つの願い」を日本共産党候補に託してほしいと語りました。

 第1はカジノ問題。維新が大阪誘致を狙うカジノは①人の不幸でもうけ、ギャンブル依存症を際限なくする、②米巨大カジノ資本に大阪と日本を売り渡す、③無駄な巨大開発の呼び水になるとし、「これがどうして経済の起爆剤になるのか。百害あって一利なしだ。カジノより暮らしの希望を。カジノより中小企業の応援を。カジノより防災を」と呼び掛けました。

 第2は高すぎる国民健康保険(国保)料。維新府政は「府内一本化」で、市町村独自の公費繰り入れや減免措置をなくそうしていると指摘。日本共産党府議団の18年度の一本化は断念させたが、今後5年間で大幅値上げしようとしていると告発し、「これをやめさせるために共産党の躍進を」と訴え。国保料値下げへ全国知事会が1兆円の公費投入を求め、日本共産党も均等割、平等割の廃止を掲げているとし、「共産党躍進で値下げを実現しよう」と訴えました。

 第3に、教育問題。いま大阪では「テスト、テストで勉強する時間がない」という本末転倒が起きていると指摘。府の「チャレンジテスト」を高校入試の内申書に反映させたり、テストの結果を校長の査定や学校予算に反映させる大阪市のやり方は異常だとし、「競争で本当の学力は育たない。ものごとが分かる喜びを伝える営みの中から、本当の学力が生まれる。まっとうな教育を共産党躍進で大阪に取り戻そう」と語りました。

増税阻止と9条守れの声を

 さらに志位氏は、「もう一つさよならすべきが安倍政治」と指摘。ことし10月からの消費税10%増税は、暮らしと日本経済が破滅に陥れるものであり、日本共産党の国会論戦で根拠が総崩れになっていると強調。「増税は今からでも止められる。税金のあり方を決めるのは安倍さんではなく、主権者・国民。統一地方選と参院選での日本共産党の勝利・躍進で審判を下し、安倍政権もろとも吹き飛ばそう」と力を込めました。

 その上で、大企業の優遇税制をなくせば4兆円、富裕層に応分の負担を求めれば3兆円、計7兆円と、消費税2%増税分5兆円以上の財源が生まれるとし、「消費税に頼らない税金をつくる。この願いを共産党に託してください」と訴えました。

 志位氏は、自民党が統一地方選の政策で改憲への取り組みを強めると宣言し、安倍首相が9条改憲に固執しているとし、「『平和憲法守れ』の願いは、党をつくって91年、反戦平和を貫いてきた日本共産党へ」と述べました。

暮らしを応援する府政に
うち海府議候補

訴える内海候補minpou うち海候補は、500人の聴衆を前に「暮らしが大変な状況なのにカジノと大型開発を優先する政治の流れを止め、府民一人一人の暮らしをしっかり応援する大阪の政治を前進させたい」と述べ、「この大激戦を競り勝たせてください」と力強く訴えました。

 うち海候補は、28年前の市議初当選以降、国民健康保険料の引き下げに粘り強く活動を進め、この4年連続で国保料値下げが実現したと述べ、大阪府が強引に進める国保統一化に伴う5年連続負担増などの問題を告発しました。

 また保育所の待機児童問題解決など、行政が果たすべき責任は大きいと強調しました。
 「今度は大阪府政の現場で、保険料値下げのために全力で働きたい。皆さんの声を府議会に届け、行政の責任がないがしろにされる政治を根本から変えるために、全力を尽くしたい」と述べるとともに、「大きな支持を広げていただいて、必ず府議会で働かせてください。府民の暮らしを守る大阪府政を一緒に実現しましょう」と呼び掛けました。

希望のある大阪市つくる
せと大阪市議候補

此花せと氏minpou せと候補は、ダブル選での小西知事候補、柳本大阪市長候補の勝利で維新政治に終止符を打つとともに、大阪市を廃止・分割する「都」構想にきっぱり反対し続けてきた日本共産党が伸びてこそ、市民の願いが届く新しい大阪市が生まれると強調しました。

 6期24年間、「市民の暮らし何でも相談」「市民の切実な願いを市政に届け、実現する」「住民こそ街づくりの主人公」のモットーに活動してきたとし、高速道路のトンネル化、正連寺川公園の実現など、「党派を超えて区民と手をつなげる議員を目指してきた」と述べました。

 せと候補は、「維新の政治を終わらせれば、市民にとって希望のある大阪市が見えてくる」と強調しました。保育士の給与引き上げと待機児解消、小中学校の35人学級実現、高すぎる国保料・介護保険料引き下げはじめ「7つの約束」を挙げ、「カジノ誘致に使うお金があるなら、福祉や教育に回すべき。希望のある大阪市をつくるため、皆さんの力で押し上げて下さい」と訴えました。

(大阪民主新報、2019年4月7日号より)

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