共産党躍進・たつみ勝利で
希望の日本と大阪を
迫る参院選 志位委員長が難波で訴え
目前に迫った参院選での躍進を目指して全国を遊説している日本共産党の志位和夫委員長が5月23日、大阪市中央区・難波の髙島屋前で街頭演説を行いました。比例候補の山下よしき副委員長・参院議員、大阪選挙区(改選数4)での再選を目指す、たつみコータロー参院議員と共に訴えた志位氏は、「市民と野党の共闘の勝利、日本共産党の躍進で自民・公明と、その補完勢力である維新の会を少数に追い込み、『安倍政治サヨナラ』の審判を下し、希望と安心の日本と大阪をつくろう」と力を込めました。
日本共産党が難波で街頭演説
力合わせ希望と安心の日本を
志位和夫委員長が展望語る
5月23日、大阪市中央区・難波の髙島屋前で街頭演説した日本共産党の志位和夫委員長は、6年半続いた安倍政権に批判と不信の声が広がる中、目前に迫った参院選での市民と野党の共闘の勝利、日本共産党の躍進で「安倍政治サヨナラ選挙にしていこう」と述べるとともに、「誰もが希望を持ち、安心して暮らせる日本をつくろう」と、安倍政治に代わる新しい政治についての日本共産党の展望を語りました。
第1は暮らしの問題。消費税10%への増税について、1~3月の国内総生産(GDP)を見ても、家計消費と設備投資という内需の2つのエンジンはどちらもマイナスだと指摘。増税実施をめぐり政府与党の中でも動揺が生まれている中、「消費税10%増税は今からでも止められる。参院選でストップの審判を」と語りました。
「今求められるのは、家計を応援し、格差と貧困をただし、国民が暮らしに明日の希望が持てる政治への切り替えだ」と志位氏。前日に発表した参院選政策の第1弾「暮らしに希望を――3つの提案(①8時間働けば普通に暮らせる社会②暮らしを支える社会保障を築く③お金の心配なく学び、子育てができる社会)を詳しく紹介。「この政策をパッケージで実行するための財源は7・5兆円。消費税3%を減税するのと同じ経済効果が生まれる。消費税に頼らない道で、政治の姿勢を変えれば財源はつくれる。企業献金を受け取らず、財界にきっぱりものが言える日本共産党を伸ばしてください」と訴えました。
第2は平和の問題。志位氏は憲法9条に自衛隊を書き込む安倍改憲の問題点を批判し、参院選で「安倍改憲サヨナラ」の審判を下そうと訴え。9条を生かした平和外交こそ必要だとし、北朝鮮問題を対話と交渉で解決する流れが起こる中で、日本共産党が提案する「北東アジア平和協力構想」の現実性が増しているとし、「日本共産党の野党外交の方針が、日本政府の外交方針になる日が一日も早く訪れるよう、力を与えて下さい」と呼び掛けました。
第3に、民主主義の問題で志位氏は、今回の参院選は「政治分野における男女共同参画法」施行後初めての国政選挙で、ジェンダー平等への姿勢が問われると強調しました。日本共産党の道府県議・政令市議の当選者の52%が女性であることに、「戦前から男女同権のためにたたかってきた党の姿が表れている」と紹介。「あらゆる差別をなくし、誰もが尊厳をもって生きられる社会をつくろう」と語りました。
最悪の自公の〝別働隊〟
志位氏 維新の会に厳しい審判を
志位氏は参院選で全国32の1人区のうち11区で野党候補の一本化が実現(5月21日現在)できたと報告し、残りの1人区でも野党統一候補を確認したいと述べ、「共闘の力で、自民党・公明党と、その補完勢力である維新の会を少数に追い込もう」と力説。維新の会が果たしている役割を詳しく明らかにしました。
丸山氏の暴言で二重の責任あり
維新の会所属で大阪選出の丸山穂高議員が「(『北方領土』の返還は)戦争しないとどうしようもない」と発言したことは、「驚くべき憲法違反の発言。戦争放棄をうたった9条違反、国会議員の憲法順守義務をうたった99条違反、武力行使を禁じる国連憲章違反だ。議員の資格はない」と厳しく批判しました。
丸山氏の暴言問題で志位氏は、「維新の会に二重の責任がある」と強調しました。
第1は、丸山氏のような人物を議員にした責任、第2は、暴言を行った丸山氏を辞任させる責任を果たなさかった問題。「まず政党として議員を辞めさせた上で、除名にするのが当たり前の順番ではないか」と問い掛けました。
維新の会自身に憲法否定の体質
ところが維新の会の松井一郎代表(大阪市長)は最初、「言論の自由」だとして丸山氏を容認する姿勢を示したと指摘。「いま丸山氏は、『言論の自由』の言葉をそのまま使って、議員に居座っている。維新の会の責任は極めて重い」と断じました。
「問題の根本には、維新の会自身の憲法否定の体質がある」と志位氏。吉村洋文府知事(大阪維新の会政調会長)が、衆院大阪12区補選で「憲法改正を一生懸命やらないのが自民党。情けない。ダイナマイトみたいにボカンと国会でやりたい」と演説するなど改憲をけしかけたと指摘。松井氏も、安倍改憲に反対する野党を「国民を愚弄(ぐろう)するもの」と口汚く罵っているとし、「安倍政権、自民党・公明党とともに、その最悪の“別働隊”、維新の会にも参院選で府民の厳しい審判を下そう」と訴えました。
自公維の企てを許さずに全力で
大阪では知事・大阪市長の「ダブル選」後、大阪市を廃止・解体する「大阪都」構想をめぐり自民・公明が維新に屈服し、この姿勢に批判が広がっていると指摘。「『大阪市をなくし、カジノまっしぐら』の政治を、自公維が結託して進めようとしている。日本共産党はこうした企てを許さず、『市民が主人公』の政治をつくるために全力を尽くす」と表明しました。
さらに堺市長選(6月9日投開票)で、「堺の自治」を守ろうと自民党を離党して無所属で立候補した野村ともあきさんの勝利へ、市民と力合わせて頑張り抜くと語りました。
最後に志位氏は、「全国でも大阪でも、市民と野党の共闘の発展に誠実に一貫して取り組む日本共産党を伸ばしてほしい」と力説。比例での躍進とともに、たつみコータロー参院議員の2度目の勝利で「日本と大阪の希望を開きましょう」と呼び掛けました。
8時間働けば暮らせる社会を
国政私物化政治終わらせよう
山下・たつみ候補が訴え
志位委員長を迎えて5月23日、大阪市中央区・難波の髙島屋前で行われた街頭演説で、比例候補の山下よしき副委員長・参院議員と、大阪選挙区(改選数4)で再選を目指す、たつみコータロー参院議員が決意表明しました。
山下氏は、NHK記者の佐戸美和さんが過労死した問題や、派遣労働で苦しむ若者たちの声を紹介し、「『8時間働けば普通に暮らせる社会を』という私たちの訴えは、労働者と家族の切実な願い、たたかいの中から紡ぎ出された」と語りました。
目先の利益を追い求める大企業・財界の経営戦略が労働者を物のように使い捨て、生産性を低下させているとし、「大企業・財界をスポンサーにする安倍政権に日本の未来は託せない」ときっぱり。「1円の企業献金も受け取らない党、8時間働けば普通に暮らせる社会を皆さんと一緒に実現する日本共産党を大きく」と訴えました。
たつみ氏は、奨学金の重い負担や保育所不足など若者に冷たく、生きづらい社会は「異常」と強調。「学費の無償化、安心して預けられる保育所、賃金の引き上げは政治を変えれば実現できる」と力を込めました。
コンビニ問題を国会で取り上げてきたことや、森友「事件」に象徴される国政私物化の安倍政治を終わらせようと呼び掛け、「大阪の4つの議席を、安倍政権を支える議席にしてはならない。消費税10%増税、憲法改悪ストップの議席、たつみコータローを必ず勝ち抜かせて下さい」と訴えました。
(大阪民主新報、2019年6月2日号より)