2019年06月08日
夢洲IR誘致は断念を
大阪市議会都市経済委 井上議員が質問
3日開かれた大阪市議会都市経済委員会で日本共産党の井上浩議員が質問し、2025年の大阪万博開催の予定地で、維新府・市政がカジノを核とした統合型リゾート(IR)の誘致を狙う大阪湾の埋め立て地、夢洲(ゆめしま・大阪市此花区)の開発問題を取り上げました。
井上氏は、夢洲は廃棄物やしゅんせつ土砂、建設残土の処分場として長期に活用すべきものだと指摘。万博開催に向けて土砂を購入し、早期に埋め立てているが、万博開催後の将来的な処分場の確保の見通しは不透明だと批判しました。
地下鉄中央線をコスモスクエア駅から夢洲まで延伸する計画をめぐり、万博終了後の需要や採算の見通しについて、市側は「万博やIRのスケジュールや動向などを踏まえて今後検討する」と答弁。井上氏は「人の住まない人工島に地下鉄を通すべきではない」とし、ベイエリア開発などに失敗した教訓からも、再考するべきだと主張しました。
さらに井上氏は、市側はIRについて、ギャンブル依存症対策を強化する契機にすると説明しているが、依存症患者を増やす新たな温床をこれ以上つくらないことが、最も初歩的な留意事項だと強調。韓国の政府機関の調査で、カジノによる経済的損失が経済効果の4倍に上ることを示し、「経済指摘損失を出してまで突き進むこと自体がギャンブル的発想。IR誘致は断念を」と求めました。
(大阪民主新報、2019年6月9日号より)