おおさかナウ

2019年06月16日

「都」で大阪市は廃止に
市は正確な情報発信を
市議会財政総務委 山中議員が要求

質問する山中議員=5日、大阪市議会財政総務委員会

質問する山中議員=5日、大阪市議会財政総務委員会

 大阪市議会財政総務委員会が5日開かれ、日本共産党の山中智子議員が、大阪市を廃止して「特別区」に分割する「大阪都」構想について、大阪府が「大阪都」と称することができないことなど、事実について正確な情報発信を行うよう求めました。

 山中氏は、4月の統一地方選でも「『都』構想は大阪市を廃止する話ではない」「大阪市はなくなりません」といった街頭演説が繰り返され、大阪市が廃止されるという事実を知らない人もいると指摘。2015年の住民投票後に学者が行った調査では、大阪市がなくなることを知っていたのは市民の1割にすぎなかったことを示し、「どれくらいの市民が理解しているのか、調べてみるべきだ」とただしました。

 副首都推進局は「正確な広報に努めてきた」「調査を実施する予定はない」と答弁したのに対し、山中氏は「無責任だ」と指摘。「大阪市廃止は、単なる呼称などの問題ではなく、地方公共団体としての大阪市がなくなることであり、究極の地方自治破壊だ」と強調しました。

 さらに大阪市は「都」構想について、「特別区」設置に伴う職員増や庁舎建設、システム改修はじめ大幅なコスト増になることなど、懸念材料も明らかにするよう、報道や情報発信のあり方を変えるよう要求。「(大阪市廃止は)2年近くの議論で、百害あって一利なしということは明確。『都』構想議論は打ち切るべき」と主張しました。

(大阪民主新報、2019年6月16日号より)

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