2019年06月16日
たつみコータローの国会レポート
消費税に頼らない社会へ
この間、「消費税減税を掲げた方が良いのでは」と言われます。与党が増税延期を決めたら野党は勝負できないとの思いからです。
ところで、増税延期は与党に有利になるのでしょうか。政権の目玉政策である3歳以上の保育幼児教育の無償化や、「大学授業料無償化法」は、消費税増税が財源。増税延期は、たちどころにこれら施策の破綻を意味します。そして仮に増税延期となれば、アベノミクスの完全破綻を認めざるを得ないでしょう。より一層攻勢的に闘えます。
その上で、今なすべきことは何か。それは1%ではなく99%のための税制改革です。安倍政権の下で、大企業を肥え太らせ金持ちを大金持ちにした、この歪みです。彼らに応分の負担を求めれば、消費税増税など必要ありません。
もう一つは、GDPの6割を占める個人消費の向上です。日銀にお金をジャブジャブ刷らせてもインフレにはならず消費は下がりました。なぜか。それは賃金が下がっているからです。将来への不安も消費を冷え込ませています。
つまり日本共産党が提案している、大企業と大金持ちに応分の負担をさせるなどで7・5兆円の財源をつくり、中小企業の支援とセットで最低賃金を1500円に上げ、大学の学費を半額するなどの改革は、今の日本経済と国民の暮らしにとって必要なものが全て詰まっているのです。この改革の実現で経済と景気を向上させ税収を増やして行くことが、党も掲げる「消費税に頼らない」社会実現の大きな力になる事は間違いありません。
(辰巳孝太郎 日本共産党参院議員 毎月第3週に掲載)
(大阪民主新報、2019年6月16日号より)