参院選での党躍進・たつみ勝利の
条件と展望、たたかいの備え
柳利昭日本共産党府委員長に聞く
想定される参議院選挙公示(7月4日)まで2週間。日本共産党大阪府委員会は、「比例80万票・20%以上」獲得、選挙区でのたつみコータロー議員再選を目指す取り組みを進めています。党躍進・たつみ勝利の条件と展望、たたかいの構えについて柳府委員長に聞きました。
第6回中央委員会総会では、政治を変える希望が大いにあると同時に、安倍政権が国会の絶対多数を背景に、官僚組織やメディアに強い支配力を持っていることを指摘し、参院選のたたかいの厳しさを直視するとともに、前進・躍進の条件があることをしっかりつかんで勝利しようと呼び掛けました。
厳しさを直視して
私たちが比例得票の基礎とする17年総選挙比例票440万票は、獲得議席が比例3、選挙区ゼロとなった07年参院選とほぼ同数です。これまでの延長線上の取り組みのままでは、現有議席を後退させ、この議席にとどまる可能性があります。
また定数4の大阪選挙区では、ダブル選挙の勝利をテコに維新が2人目の候補者擁立を決め、自民は1人に絞って、わが党のたつみ議員と公明現職、立憲と国民の新人を加えた7人が争う大激戦となり、現状では議席を失いかねない重大事態です。比例代表で、山下よしきさんをはじめ7議席以上を実現させるためにも、大阪選挙区のたつみ勝利のためにも、大阪の17年総選挙比例31万票を80万票に引き上げることに、府党一丸となって挑まなければなりません。
前進・躍進の条件はどこにあるか
「3つの提案」と「大阪の党の値打ち」語って
大阪の取り組みで、特に大きな手応えをつくりだしているのは、「消費税増税の中止 暮らしに希望を――3つの提案」(①8時間働けば普通に暮らせる社会を、②暮らしを支える社会保障を、③お金の心配なく学び子育てできる社会)の訴えです。
消費税に頼らない「財源論」が「説得力がある」と、党員自身の願いとも重ねて「これなら語りたい」の声が上がり、年金「100年安心」が崩れていることを追及した国会質問と併せ、共感と党への期待が寄せられています。
大阪の政治にも新たな変化が生まれています。ダブル選の結果を受け、自民、公明が「都」構想容認、住民投票賛成へと方向転換し、維新に屈服して市民を裏切る下、安倍政権とも維新政治ともたたかえるのは、日本共産党だけだという、新たな期待と注目が寄せられています。
維新も、丸山、長谷川「暴言」などに無責任な態度をとり続け、地方選でつくられた「改革」幻想の崩れも生まれています。
この下で、堺市長選挙で、わが党も加わる「住みよい堺市をつくる会」が自主的支援した野村友昭氏が、メディアの予想も覆す善戦・健闘をしました。ここには「都」構想を許さず堺市政の豊かな実績を発展させようという市民の願いと、その実現を目指す新たな市民共同の力の発揮がありました。この共同を支えた日本共産党と「会」の活動に大きな信頼と期待が寄せられ、今後の堺でのたたかいの新たなよりどころを築くものになりました。
共闘の勝利、日本共産党の躍進でこそ
この間、参院選1人区のすべてで野党候補一本化が実現し、13項目の「共通政策」が確認されるなど画期的な前進が図られました。ここには衆院大阪12区補選のたたかいも反映しています。「自公+維新VS市民+野党」の対決構図が鮮明になりました。
市民と野党の共闘の発展は、野党が競い合う比例代表と複数区の大阪のたたかいにとっても大きな力となります。安倍政治を変える受け皿は、市民と野党の共闘の勝利にあることを府民に広く知らせ、維新に「改革」幻想を持つ人たちにも、政治を変える本物の希望と展望を示すことが重要です。
そして野党の「共通政策」を実現するためにも、「暮らしに希望を―3つの提案」で示された「消費税に頼らない財源」など、財界中心、アメリカ言いなりを正す綱領を持つ日本共産党が伸びることが大きな力になることを、府民に大いに知らせましょう。
大阪の共産党が、地方議会で野党第一党の草の根の力を持ち、安倍政権とも維新政治とも正面から対決して、共闘の発展に誠実に取り組んでいることを訴えて、この党の躍進を呼び掛けましょう。
この中で、「大阪選挙区で、自公と補完勢力・維新で4議席独占を許していいのか。まずは市民と野党の共闘の先頭に立つ、日本共産党のたつみさんの勝利を」と訴えていきましょう。
(大阪民主新報、2019年6月23日号より)