〝本当の姿、将来を知って〟
全国行脚の玉城知事 現状と課題語る
2月の県民投票で圧倒的に示された「辺野古新基地ノー」の民意や沖縄の基地問題の実態を伝え、国民世論を高めていこうと、玉城デニー知事自身が全国各地を巡る「We Love Okinwa デニー知事トークキャラバン」(沖縄県主催)が取り組まれています。15日には、大阪・兵庫・京都・奈良・滋賀の各沖縄県人会と玉城デニーを励ます会・近畿が呼び掛けた「誇りある豊かさ、沖縄を!玉城デニー沖縄県知事と語る会」が15日、大阪市大正区内で開かれ、市民団体、政党、労働団体の代表らが参加しました。
大阪市大正区で集い
集いは、琉球舞踊と、昨年9月の県知事選挙でのたたかいを記録したDVD上映でオープニング。沖縄県人会兵庫県本部の具志堅和男会長が、歓迎のあいさつを述べました。
歴史の事実伝えること
大きな拍手で迎えられた玉城氏は、「ハイサイ、大阪のグスーヨー、チューウガナビラ(こんにちは大阪の皆様、ご機嫌いかがですか)」とウチナー言葉で語り掛けて講演しました。
玉城氏は、昨年の知事選でインターネットの世界では、普天間基地にはもともと人がいなかったなどのうそやヘイトスピーチがあふれていたことを紹介。事実を伝えないといけないとした上で、沖縄戦以来の歴史をさかのぼりながら、「米軍普天間飛行場が造られた地域には、かつて4つの地域があり、人々の営みがあった」と述べました。在日米軍基地のおよそ70%が沖縄に集中し、米軍基地に関係した重大事故や事件が日々起きている実態を説明しました。
沖縄らしい優しい社会
玉城氏は、沖縄県のGDP約4兆円に占める米軍関連収入は5%に過ぎない一方で、県を訪れる観光客が1千万人に迫るなど、観光関連収入は約20%に及ぶと指摘しました。官民挙げて取り組む子どもの貧困対策や、県が策定した「沖縄21世紀ビジョン」の理念に触れながら、「沖縄には可能性がいっぱいある。経済の好循環を実現して、沖縄らしい優しい社会をつくっていきたい」と語りました。
玉城知事は「誰一人取り残さない沖縄をつくる」と訴えた昨年の知事選の結果に触れながら、「世の中を良くしていくために政治を変えようと、多くの皆さんが頑張っている。それが『オール沖縄』の神髄です。私の公約は、大阪の皆さんとの約束のつもりで、勇気を持って笑顔で前進していけるよう、頑張っていきたい」「本当の、正しい沖縄の姿を伝えてほしい。そうすれば、もっと地域が発展する芽が大きくなる」と述べるとともに、「いい政治ができるように、いい政治ができる仲間を増やしてほしい」と呼び掛けました。
講演後、会場の各テーブルを回り、参加者と懇談・交流した玉城氏は、主催者のリクエストに応えてギターで弾き語り。「スタンド・バイ・ミー」を披露しました。
政党からは、日本共産党の清水忠史衆院議員、渡辺義彦(自由党)、服部良一(社民党)、中村哲治(無所属)の元衆院議員3氏らが来賓として紹介されました。渡辺氏が閉会あいさつで、「次の参議院選で、大阪の街がもっともっといい街になるよう、沖縄の皆さんと心を同じにして頑張りたい」と述べました。
(大阪民主新報、2019年6月23日号より)