おおさかナウ

2019年06月30日

あったかい人間の連帯を国の政治に
参院議員・山下よしき物語
最終回 共闘勝利と共産躍進へ 暮らしと平和守る希望ここに

現場に身を置きともにたたかい

日本共産党大阪二区地区の総決起集会で、参加者と固い握手を交わす山下さん=19日、大阪市平野区内

日本共産党大阪二区地区の総決起集会で、参加者と固い握手を交わす山下さん=19日、大阪市平野区内

 「戦争法案、いますぐ廃案!」「戦争する国、絶対反対!」――2015年夏、違憲の安保法制(戦争法)案の強行へ暴走する安倍政権に対し、一人一人の市民が廃案を求めて個人として声を上げる、戦後かつてない運動が起こりました。当時、党書記局長だった山下さんは、その現場に飛び込んで一緒にたたかうと同時に、国会での野党の共闘発展に奔走しました。

 学生たちでつくるSEALDs(シールズ=自由と民主主義のための学生緊急行動)の国会前抗議行動(7月3日)で、国会前に駆け付けた若者ら3千人を前に、山下さんは激励の言葉と決意を熱く語りました。

 「何重にも憲法に違反した戦争法は、必ず廃案にしなければならない。その力は、皆さんの中にこそあります」「戦争に行かされようとしている若者が歴史を背負ってたたかっている。皆さんとしっかりスクラムを組んで頑張ります」

国民のたたかい絶対に終わらぬ

 8月30日には、国会周辺を12万人以上の人波が埋めました。当時の7野党・会派が「強引な採決阻止」で結束する一方、与党は参院の中央・地方公聴会の開催に続き、安保法制特別委での可決強行を画策。9月16日、国会前には3万5千の人々が集まり、「野党は頑張れ」のコールを響かせる中、山下さんは声を張り上げました。

 「法案が強行されても国民のたたかいは絶対終わらない。ここにお集まりの皆さんこそ、希望です。暴挙を食い止め、新しい政治をつくる一番の力です」

 18日深夜の本会議で、野党が共同提出した安倍首相問責決議案に断固賛成の討論を行った山下さんは、民意無視・問答無用の安倍政治を厳しく糾弾、「国民多数の声からどんどん遠ざかる政治に未来はない」と断じました。

書記局長として共闘実現の要に

 19日未明、自公与党などが戦争法案を強行可決。空前のうねりとなって広がった「戦争法はやめて」「強行されてもあきらめない」「野党は共闘を」の声にどう応えるか…日本共産党は真剣に検討した結果、同日午後、「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」を提唱しました。戦争法を廃止するため国政選挙で野党が協力し、安倍政権を打倒しようという呼び掛けです。山下さんは書記局長として、野党各党の幹事長、団体・個人との対話を重ねました。

 「日本共産党が国政選挙で他党と協力するのは初めて。私が心掛けたのは、相手の立場に立って誠実に対応することでした」と山下さん。市民運動に背中を押され、16年2月の5野党党首会談で「戦争法廃止」「安倍政権打倒」「選挙協力」で合意。同年の参院選で全国32の1人区すべてで野党統一候補が実現、11選挙区での勝利につながりました。

 17年の総選挙で、「希望の党」によって野党共闘に持ち込まれた分断に対しても、「野党は共闘」という市民の声を力に共闘前進に智恵と力を注ぎました。「一致点を大切に互いの違いを認め合い、敬意をもって肩を組むなら、どんな困難も乗り越えられる」。山下さんの確信です。

政治の歪み正す党が伸びてこそ

 市民と野党の共闘は逆流をはね返しながら前進し、今回の参院選で、全国32の1人区すべてで野党統一候補が実現し、市民連合と野党が13項目の共通政策で合意するところまで発展。参院選の公示を目前に、山下さんは各地の演説で気迫の訴えを続けています。

 「暮らしと平和を守り、新しい政治をつくる希望は市民と野党の共闘にある。共通政策を力に全国の1人区で勝利しよう」と山下さん。同時に、「『大企業・財界中心』『米国言いなり』という日本の政治の2つのゆがみを正す日本共産党が伸びてこそ、共通政策も、国民の願いも実現できる」と力説。比例代表での日本共産党の躍進と、大阪選挙区(定数4)での、たつみコータロー参院議員の再選へ、先頭に立っています。(終わり)


(大阪民主新報、2019年6月30日号より)

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