2019年07月14日
大門実紀史の国会レポート
年金積立金バクチ
年金問題が参院選の大きな争点です。街頭演説でもわが党の「減らない年金」にむけた改革提案を話すと、年配の方だけでなく若い人たちも立ち止まって聞いてくれます。
特に200兆円にものぼる年金積立金の問題は知らない方も多く、関心を持たれます。
年金積立金は国民が納めた保険料から給付を差し引いた残りを積み立ててきたもので、国民のお金です。年金で暮らせない状況があるなら、計画的に取りくずして給付にまわすのは当然です。ところが安倍首相になってから、積立金が株式市場にどんどんつぎ込まれるようになりました。目的は株価を引き上げることです。株価が上がって一番喜ぶのは、含み益がふくらむ大企業とお金持ち(大株主)です。
前国会でわが党の年金改革案に対し、安倍首相は「ばかげた政策」と悪罵を投げつけました。かれは答弁に窮すると逆ギレし、相手に悪口をぶつけて勝った気になろうとする習性があります。子どものけんかとおなじレベルです。
しかし私たちの積立金が給付にまわされず、大企業とお金持ちのもうけを増やすために使われる、こんな国民をバカにした話はありません。しかも株はいつ値下がりするかわからず、巨額の損失をうむ危険性があります(詳しくは好評発売中、拙著「カジノミクス」参照)。国民の大事な積立金をバクチと変わらぬ株の世界につぎ込むことこそ、天下の愚策です。
これらの点を中心に最後まで年金問題を攻勢的に訴えていきたいと思っています。(だいもん・みきし 参院議員 第2週掲載)
(大阪民主新報、2019年7月14日号より)