共闘で新しい政治つくろう
市民と野党の共同街宣を実施
〝野党連合政権を〟
日本共産党 山下副委員長が訴え
第200回臨時国会が4日開会したのを受け、「臨時国会冒頭アクション・生活壊すな・市民と野党の共同街宣IN大阪」が6日、大阪市北区・梅田で行われました。
日本共産党の山下芳生副委員長・参院議員は、安倍政権が消費税10%増税を強行したことに、満身の怒りを込めて抗議。導入から31年目になる消費税の税収は合計397兆円で、同時期に法人税収は298兆円、所得税・住民税収も275兆円減ったことを示し、「消費税は社会保障や財政再建のためではなく、大企業と富裕層の減税のために消えた。絶対に許せない」と力を込めました。
消費税は5%に
さらに消費税は、貧困と格差を拡大し、日本を「経済成長できない国」にした大きな要因だと批判。党として消費税廃止を目指し、緊急に5%に減税することを掲げ、野党に共同を呼び掛けていることを紹介しました。
山下氏は、市民と野党の共闘をさらに発展させ、総選挙では自民党政治を終わらせて、新しい政治をつくろうと強調。「『野党は共闘』から『野党は連合政権を』の声を大いに盛り上げてください」と呼び掛けました。
共闘さらに進め
立憲民主党府連の長尾秀樹幹事長・衆院議員は、安倍晋三首相が所信表明演説で改憲だけは具体的に発言したと指摘。「いま国会で議論すべきは憲法ではない。野党の共闘をより強化・発展させ、安倍政治を一刻も早く終わらせる」と表明しました。
社民党府連の服部良一代表(元衆院議員)は、「総選挙で政権交代することを目指して、大阪でも野党の真剣な話し合いを進めたい。市民の皆さんからも力強いエールを送ってほしい」と語りました。
れいわ新選組の山本太郎代表からも連帯メッセージが寄せられました。
おかしいことに声を上げよう
大阪・日本にカジノいらない
市民運動の代表も訴え
街宣では野党の代表と市民運動の関係者が交互に演説しました。
ストップTPP緊急行動の渡辺義彦さん(元衆院議員)は、安倍政権が国民に中身を知らせないまま、日米間の貿易協定を進めているとし、「おかしいことには疑問を持ち、声を上げよう」と訴えました。
カジノ問題を考える大阪ネットワーク代表の桜田照雄・阪南大学教授は、カジノ・万博の予定地である夢洲の土壌汚染問題などを告発。「大阪にも、日本のどこにもカジノはいらないという運動を広げたい」と語りました。
関電「原発マネー」還流疑惑
料金値上げし給料をカット 裏で経営陣は金品受け取り
関電OBが腐敗ぶり訴え
市民と野党の共同街宣では、関西電力の「原発マネー」還流疑惑も大きなテーマになり、関電元社員の光平正さん(77)もマイクを握り、経営者の腐敗ぶりを告発しました。
光平さんは、2011年の東京電力福島第1原発事故後、日本の全原発が停止する中、関電は13年度と15年度に電気料金を値上げすると同時に、社員のボーナスはゼロにし、本給の5%カットが17年度までの5年間続いたことを報告。「職場の労働者は住宅ローンや子どもの教育費に困窮し、持ち家を手放し、実家へ家族そろって帰った人も出た。この期間に経営陣が3億2千万円もの賄賂をもらっていた」と告発しました。
いま現役社員からは「経営陣は総入れ替えを」など怒りの声が相次いでいるとし、「関電の経営体質を根本的に改めるべき」と語りました。
関係者を国会招致し真相究明へ
日本共産党の山下副委員長は、関電の電気料金の値上げを認可した経済産業省の監督責任も厳しく問われているとし、「国会の出番。関係者を国会に招致して、野党がスクラムを組んで真相を徹底究明する」と表明。関電以外にも同様の疑惑がないか追及すると同時に、「汚れたお金を使わなければ動かせないような原発から、新たなエネルギー政策に転換しよう」と訴えました。
(大阪民主新報、2019年10月13日号より)