おおさかナウ

2019年10月13日

大門実紀史の国会レポート
価値観が変わりました

大門みきし 大阪損保革新懇・世話人の松浦章さん(兵庫県立大客員研究員)が、近著「日本経済の長期停滞をどう視るか」(桜井書店・共著)のなかで、面白いコラムを書かれています。タイトルは「価値観が変わる」。
 松浦さんのご長男は仕事で4年前にオランダに単身赴任しましたが、1年後には、妻と子ども二人もオランダに移り住みました。
 ご長男の妻も仕事をもっておられたのですが、三年間という期限付きで休職しました。
 今年、帰国し職場復帰するかどうかの選択を迫られたとき、彼女はキャリアを捨て、家族みんなでオランダに住み続けることを決めました。何がその決断をもたらしたのか。松浦さんにこうおっしゃったそうです。「価値観が変わりました」。
 オランダの人たちは家族とともに過ごす時間が何より重要。日本のような長時間労働など考えられない。松浦さんのご長男も、オランダでは毎日定時で帰宅し、有給休暇も完全取得。家族で各国を旅行しました。
 仕事より家族が大事というオランダ人の価値観。ほんとうは日本人だって、仕事より家族を大事にしたい。なのに家族のためだと働いて働いて、けっきょく家族も自分も犠牲にしてしまう。どん欲な資本主義に追い立てられて、人生の意味を見失っているのでしょうか。
 オランダの国民一人当たりのGDPは世界13位。長時間労働の日本は26位。日本の資本主義のあり方そのものが間違っていることだけは確かです。(だいもん・みきし 参院議員 第2週掲載)

(大阪民主新報、2019年10月13日号より)

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