カジノ・都構想やめ暮らしを
府来年度予算案 共産党府議団が要望
日本共産党府議団は2019年12月26日、来年度予算編成と施策について府に要望しました。カジノ解禁法制定の中心的役割を果たした国会議員の収賄容疑での逮捕を受け、「カジノ事業者公募は直ちに中止を」と要求しました。
要望では、「府民の困難をより深刻にするカジノ誘致と『大阪都』構想は断念し、福祉、教育、子育て、防災、中小企業・小規模事業者支援などに予算と体制を重点化することこそ、今大阪府に求められている」と指摘しました。
最重点項目として妊産婦への医療費助成制度の創設や、国民健康保険料の大幅値上げにつながる「府内一本化」の中止などを求めました。児童虐待などに対応する子ども家庭センターの児童福祉司を、遅くとも4年間で143人増員し国基準に合わせる▽厚労省が公表した公立・公的病院の再編・統合リストの撤回を国に求める――などを求めました。中学生チャレンジテストを廃止し、小学5・6年生へ拡大することをやめる▽特別支援学校の施設設置基準を府独自に設定し、国にも制定することを求める▽府営住宅削減計画の中止▽国の交付金を活用し、住宅の耐震化や被災住宅の改修が行えるよう制度を創設する――なども挙げました。
石川多枝団長は阪神高速淀川左岸線延伸部や鉄道新線の建設・検討は中止すべきとし、「学校など府民生活に必要な公的施設は、人口減少を理由に縮小されている。同じように利用者数が減少している阪神高速や鉄道を、『成長戦略』などと言ってどんどん造るのは間違っている。府民の暮らしに必要なことに税を使うべきだ」と強く求めました。
内海公仁議員は、「国保加入者負担を増やしてきたことが、国保財政の危機を招いた。国保の一本化をこのまま進めてしまうと、保険料が将来、恐ろしいほど値上がりすることは目に見えている。府民の負担を増やすべきではない」と府の方針を批判しました。
カジノについて「大変な汚職を背景に進められた疑いがある。カジノ法案が強行採決される前にまで議論を戻すべきだ」と主張しました。
応対した山野謙副知事は「変な目でIRが見られることのないようにしっかり運営してもらいたい」などと述べました。
(大阪民主新報、2020年1月12日号より)