清水ただし氏

　第２０１回国会が始まりました。「桜を見る会」の私物化、カジノ汚職、自衛隊の中東派兵問題など、国政に関する諸課題について安倍政権をとことん追いつめていきたいと思います。
　政府は「桜の説明はもう済んだ」と逃げ切ろうとしていますがとんでもありません。最大の問題は招待者名簿を廃棄したことです。森友疑惑もそうでしたが、政府の都合に合わせ公文書が隠蔽されたり書き換えられたりした事は重大です。公文書は国民共有の財産であり、時の政府がどのような過程で政策決定を行ったのか、後で知ることができる資料。だからこそ公文書管理法ができたのです。
　反社会的勢力やマルチ商法の社長などが招待されていましたが、こうしたことを隠蔽するために招待者名簿がシュレッダーにかけられたのは明らかです。政府は１年未満の保存期間だったので何ら問題はないと言い訳していますが、それさえ後付けです。
　例えば皆さんは毎年の年賀状を出した後、パソコンの中にある住所ソフトを廃棄するでしょうか。そんな不便なことするはずがありませんよね。世に出せない、後世に残せない、後ろめたいものだからこそ廃棄してきたのです。隠蔽・改ざんに関わった官僚が、後に出世するということも悪しき慣例となっています。
　安倍政権のもとで行政システムと官僚機構が根底から腐ってしまっています。公務員は国民全体の奉仕者です。真面目に頑張っている国と地方の公務労働者の思いに応えるためにも、早くまともな政府をつくらなくてはなりません。（しみず・ただし　日本共産党衆院議員　毎月第４週に掲載）

(大阪民主新報、2020年1月26日号より）