2020年02月22日
大阪市議会 日本共産党議員の質問
大学自治や内発性の尊重こそ
都市経済委員会 井上浩議員が強調
14日開かれた大阪市議会都市経済委員会で井上浩議員は、大阪市立大学と府立大学の統合問題などについて質問しました。
両大学の存在が「二重行政」だとして統合議論が始まり、いつの間にか「強い大学」をつくることが目的であるかのように変わってきたが、大学は政治や行政による統治ではなく、自治が尊重されなければならないと強調。大学統合は学生や教職員、卒業生など関係者の内発的な要求に基づくものでなければならないが、橋下市政以来の統合議論は、大学の自治や内発性を尊重しないゆがんだ姿勢に終始していると批判しました。
井上氏は、生活相談を受けたある家族の実例として、国立大学に通う兄は授業料の全額減免を受けているが、市大に通う弟は減免も分納も受けられないことを紹介。市大が06年度に独立行政法人化された当時と比べて、運営財源である交付金が大きく減らされてきたことが原因ではないかとただしました。
市側は「減免制度の適用は大学の判断」と答弁しました。井上氏は、相談者と共に市大側に減免適用へ再審査を求めたところ、「シークレットだ」として門前払いになったとし、「透明性を確保すべき」と要望。「大学の自治をないがしろにして統治の発想で推し進めては、『選ばれる大学』にはならない」と述べました。
(大阪民主新報、2020年2月23日号より)