教育環境の整備こそ
いじめ問題で長岡議員が質問
大阪市議会教育こども委
18日開かれた大阪市議会教育こども委員会で日本共産党の長岡ゆりこ議員が質問しました。市立小学校の5年生女児(11)が昨年9月、いじめをうかがわせる遺書を残して自殺したことが明らかになるなど、重大な事件が発生している中、いじめ問題での市教委の基本的な姿勢や対策についてただしました。
長岡議員は、市教育振興基本計画が定める「学校安心ルール」を運用するだけでは、いじめの原因はなくならないと指摘。大阪市でのいじめ認知件数(表)を示し、重大事件を繰り返さないためには、「保護者や子どもたちと、学校や行政との信頼関係をつくり、回復するかが大きな鍵だ」と強調しました。
重大事案を受けて設置される第三者委員会や市の「いじめ対策チーム」などが役割を発揮するためには、保護者や子どもたちが、いじめで大きな心の傷を負った上に、学校や市教委の対応でさらに深く傷付き、苦しむことがないように対応するよう求めました。
長岡議員は、現場の教員が動きやすいように、相談先の充実や対応のノウハウを共有する仕組みづくりや、学校や市教委の取り組みの周知や必要な情報の共有、子どもたちがいじめ相談の窓口などに直接アクセスできるようにすることを提案。「子どもたち一人一人が、楽しく、つらい思いをすることなく教育を受けられる環境整備を、当事者の子どもたちも含め、一緒に考えることが今後必要だ」と述べました。
長岡議員は、生野区での学校統廃合問題についても質問。一人当たりの運動場面積が、統廃合後は半分以下になることなどを示し、「破綻した計画にしがみつき、子どもたちに負担を強いる学校を無理やり造るのではなく、計画を一から練り直すべきだ」と迫りました。
大阪市立小中学校でのいじめ認知件数(2016~18年度)
(大阪民主新報、2020年3月29日号より)