新型コロナ対策での大阪府の「休業補償」にたいして
4月15日、吉村大阪府知事が「休業補償」を表明したことに、日本共産党大阪府委員会の柳利招委員長は次のコメントをだしました。
新型コロナ対策での大阪府の「休業補償」にたいして
2020年4月15日 日本共産党大阪府委員会 委員長 柳利昭
大阪府の吉村知事は15日、新型コロナ対策で「休業要請」に協力した中小企業や個人事業主に独自の支援を実施する考えを示しました。多くの自治体が独自の支援策に踏み出す中で、これまで府がとってきた「東京に比べてお金がない」としていた態度を変えたことは、今回の事態の深刻さと世論が動かしたものです。日本共産党府議団や大阪市議団をはじめ府内市町村議員団も強く要望してきました。
今回の措置は第一歩のものであり、事態収拾のめどがつかないもと、一時的な給付にとどめず、府民のくらし、医療機関への支援をふくめ、その規模の拡大とともに数次にわたる実施など、府民の命とくらしを守るためのありとあらゆる手立てをとるべきです。
大阪府は今回の「休業補償」の財源として、財政調整基金(今年度末見込み約900億円)と国からの交付金の活用を検討しています。国に対しては交付金の抜本的増額とこれを自治体独自の一律休業補償にも活用できるよう強く迫ることが求められます。大阪府や市などがもつ「基金」は、巨大開発のための「調整財源」ではなく、この緊急事態のなかで、いのちとくらしを守るためにこそ活用すべきです。「カジノ(IR)推進」はもとより、不要不急の巨大開発事業と予算執行は見直すべきです。また「非常事態宣言」のもとでの抜本的な補正予算を組むことが必要です。
また知事は、関西財界・在阪大企業に対しては、こんな時のために溜め込んでいる巨額の「内部留保」をその企業の従業員や下請け企業を守るために活用することを強く要請すべきです。
加えて、大阪府・市は5月連休明けに「住民投票」のための「出前協議会」を実施するといいますが、府民に「自粛」を求める一方、「大阪市廃止=都構想」のための企ては押し通すのは道理が通りません。副首都推進局、IR推進局の職員も新型コロナ対策のために総動員すべきであり、「カジノ(IR)誘致」も「都構想」作業もきっぱり断念することを求めます。