政策・提言・声明

2021年02月27日

ワクチン接種と検査の抜本拡充を同時並行で

2021年2月27日 日本共産党大阪府委員会 新型コロナウイルス関連対策本部

 政府は大阪府を含む6府県について2月末での緊急事態宣言の解除を決めました。
 現在、大阪府の新規感染者数はピーク時よりは減少しているものの、1週間平均では50人を超え予断を許さない状況です。重症病床使用率も40%を超え医療現場のひっ迫と疲弊は続いています。飲食店などへの時短要請は継続されることとなり、事業者の苦境も解消されていません。医療と営業、暮らしへの支援強化は待ったなしです。
 ワクチン接種が医療従事者から始まり、その後高齢者などに対象が広がります。吉村知事は「11月完了」を掲げ、各市町村の進捗状況をHPで公表する姿勢を示していますが、大阪府は競争を煽るやり方ではなく、ワクチン接種の体制が少しでも進むよう市町村のバックアップに徹するべきです。
 またワクチンの社会全体での効果には時間がかかるというのが多くの専門家の意見です。3度目の緊急事態宣言を招くような事態に陥ることを絶対に避けるためにも、今必要なのは「ワクチン頼み」の政策ではなく、検査を拡充し感染を抑え込む戦略です。
 問題は知事の姿勢です。知事は宣言の解除後に「リバウンドが起こらないようにする措置が大事だ」とは述べますが、検査の抜本拡大にはいまだ消極的です。
 現在、大阪府の検査件数は直近1週間では一日平均5000件を下回っており、目標の2万件には遠く及びません。私たちが一貫して求めてきた高齢者施設等における定期検査が始まりましたが、対象者は限られ大阪府で4万人、大阪市で2万人です。埼玉県の16万人、福岡市の11万人などと比較しても全く不十分です。検査対象を医療機関や高齢者施設の利用者、通所サービスなどにも広げ、3月末までとしている期限も延長し実施するべきです。
 また時短要請などに応じた店舗への協力金の支払いが極めて遅れていることも重大です。大阪府、大阪市は人的資源を増強し事業者への補償を速やかに実施する手立てをとるべきです。
 日本共産党は引き続き無症状者も含めた検査の拡充、感染リスクの高い集団や地域への集中的検査、医療機関への減収補填、事業者への十分な補償を行い、感染を抑え込んだ社会の実現のため全力を尽くします。

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