政策・提言・声明

2021年12月09日

維新の会の府議会定数削減案は府民の声切り捨て
多様な民意を反映する府議会を

2021年12月8日 日本共産党大阪府常任委員会

 維新の会は、現在88の大阪府議会議員定数の79への削減を今年度中にも強行しようとしています。私たち日本共産党は、府民の声を切り捨て民主主義を後退させる維新の会の削減案に反対し、多様な民意を反映する民主的な府議会への改革を提案します。
 維新の会の案では、第1に、議員を減らすことによって、暮らしや営業、福祉・医療・雇用など府民の中に渦巻く多くの願い、少数意見を含む多様な民意が府政に届きにくくなります。府議会議員には、府民要求をくみ上げ府政に反映させる役割や、知事が提案する予算や条例など行政の中身をチェックする役割があります。維新の会は「人口当たりの議員数比で全国最小値を実現」すると言いますが、議員数減はこれら府議会の役割の弱体化につながります。
 第2に、多くの死票を生む1人区がさらに増え、府民の声がますます切り捨てられます。現在でも、53選挙区のうち1人区が31で、全国の都道府県議会平均が4割なのに対し大阪府議会は6割と突出しています。それをさらに36選挙区・7割にまで増やすことで、19年府議選の得票数で試算すると、無投票選挙区を除いても死票が12万4千票余り増えます。
 第3に、現在でも最大2.15倍ある「一票の格差」が2.19倍へ拡大します。憲法で定めた「法の下の平等」を侵す現状をさらに悪化させることは大きな問題です。
 また、議員の定数や選挙区割りは、議会内の慎重かつ民主的な議論を経て検討されるべきです。しかし今回、維新の会は、非公開の場での形だけの「検討」に固執し、議員間の議論をほとんどせず合意形成は全く行なわず、次回府議選に間に合わせるという日程ありきで定数削減を強行しようとしています。
 わが党は、現在の府議定数を維持し、合区を行い1人区を8に減らし、1票の格差を最大1.95倍に縮小する民主的改革を提案しています。「身を切る改革」を喧伝しながら民意や少数派の権利を切り捨てる方向に未来はありません。
 府民のみなさん。府民の声を切り捨てず、多様な民意が反映される府議会にするため、ともに声をあげ、府民世論を広げましょう。各選挙区選出の府議会議員に対し、電話やファックス、メールなどで「府民の声を切り捨てる定数削減には反対を」「府民の声を正しく反映する府議会に」の声を届ける運動を広げましょう。

大阪府会議員団のホームページ

http://www.jcp-osakahugikai.com/katudou/2021/20211203.html

 

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