参院選大阪選挙区予定候補者の
みなさんに公開討論を
よびかけます
6月1日、日本共産党のたつみコータロー参院選大阪選挙区候補は次の呼びかけを発表しました。
参院選大阪選挙区予定候補者のみなさんに公開討論をよびかけます
2022年6月1日
日本共産党参院選大阪選挙区候補 たつみコータロー
参院選公示の月を迎えました。
ロシアによるウクライナ侵略、コロナ感染に加え、物価高騰が暮らしを直撃しています。大阪ではカジノ問題で、市民的な住民投票を求める署名活動が法定数を超えるとりくみがすすめられています。
日本と大阪の政治のあり方が根本から問われるなかでの参院選です。
そこで私は、立候補を予定している各政党・候補者がそれぞれ具体的な政策を明らかにするとともに、直接討論をかわすことで争点をうきぼりにし、どの政党、どの候補者が、府民の願いにこたえられるのかを示すことが大事だと考えます。
次の主な3つのテーマで、私自身の見解をのべるとともに、他党・候補者のみなさんとの公開討論をよびかけます。メディアのみなさんにも、ご協力をお願いするものです。
1、安保、外交をめぐって
①ロシアのウクライナ侵略をどう終わらせるか
世界の多くの国々は、ロシアの侵略に対し「国際世論の力で侵略を止め、侵略者に責任をとらせ、国連憲章にもとづく平和秩序を回復する」という決着を求めています。
バイデン大統領は、「民主主義対専制主義のたたかい」と言い、岸田首相は「価値観を共有するG7主導の秩序の回復」と言っています。しかし、こうした「民主主義VS専制主義」という世界を二分する角度での対応は、解決の力も、解決の方向も見えなくしてしまいます。
私は、「価値観」で世界を二分するのではなく、「国連憲章を守れ」の一点で全世界が団結した対応をすべきだと考えます。
②「敵基地攻撃」「9条改憲」について
自民党は、相手国の「指揮系統」まで攻撃する能力を「保有する」敵基地攻撃を主張しています。
これは「攻撃型兵器」は持てないという政府の従来の憲法解釈を180度くつがえし、「専守防衛」を投げ捨てるものです。しかも、安保法制のもとでは日本に直接の攻撃がなくても着手があれば攻撃できるとしており、相手国から見れば先制攻撃になるもので、許されないものです。
また、9条改憲は、この危険な道を自由に推進するためのものです。
私は、9条改憲によって、「軍事に対して軍事で対抗する」のではなく、「9条を生かした積極的で能動的な外交の力で東アジアに平和を創出する」ことこそ、日本の役割だと考えます。
③「核共有」「非核三原則見直し」について
岸田首相は「核抑止がいよいよ大切」と言っています。「核共有を議論すべき」といいだす政党もでています。
しかし、「核抑止」は「いざとなったら核を使う」ことが前提で、広島、長崎の惨禍をためらわないという議論です。
私は、「核には核で対抗」ではなく、核兵器禁止条約に日本が参加すべきと考えます。
④日本の外交について
私は、あらゆる問題を平和的な話し合いで解決する努力を徹底し、東南アジアに平和の地域共同体をつくりあげてきたASEANと協力し、東アジアサミットという現にある平和の枠組みを活用・発展させて平和と協力の地域にしていくべきと考えます。
岸田首相も「平和の枠組みは重要」と発言しており、憲法9条を生かした外交で東アジアを平和の地域にすべきです。
2、くらしと経済をめぐって
①物価高騰への対応について
急激な物価高について、岸田首相は、「主に世界的な原材料価格の高騰によるもの」といいますが、これは「新型コロナ」と「ウクライナ侵略」だけではなく、アベノミクスの「異次元の金融緩和」による「異常円安」が大きな原因です。
私は、異次元の金融緩和」の根本的見直しを行うこと、さらに物価高騰からくらしを守るための消費税の5%への緊急減税をすべきと考えます。
②新自由主義の政治について
今の物価高騰による生活苦の根本には、新自由主義の政治―労働法制の規制緩和で非正規雇用が4割近くに増え、「賃金の上がらない国」にされたことや、社会保障が連続削減されてきたことがあります。
岸田首相は「新自由主義の弊害」を口にしたことはあります。しかし、新自由主義政策の根幹をなす労働法制の規制緩和や社会保障削減などへの反省も、それを改める姿勢もありません。
私は、今こそ弱肉強食の新自由主義を終わらせ、「冷たく弱い経済」を「やさしく強い経済」に転換させます。
③政治の責任による賃上げ政策について
日本共産党は、アベノミクスで130兆円も増えた内部留保に課税し、賃上げした企業は減税するなどし、賃上げに誘導することや、新たに生まれた年2兆円の財源を中小企業の最賃引き上げ支援に使い、時給15000円にすることを提起しています。
岸田首相は「内部留保課税については、慎重な検討が必要になる」などと言っています。
私は、内部留保課税による賃上げこそ、大企業に偏ったお金が分配され、社会全体に回り、経済成長の好循環をつくり、成長につながる政策だと考えます。
3、大阪へのIR誘致をめぐって
①カジノによる成長戦略の是非について
IRはカジノ中心の賭博場です。IRの売り上げの8割がカジノです。ターゲットは大阪周辺の市民です。依存症、家庭崩壊、失業、子どもたちへの悪影響などをもたらします。カジノ事業者も入場者の「2%」の依存症患者を生み出すことを認めています。
こうした人の不幸を踏み台にした成長戦略はやめるべきと考えます。
②カジノのための公費負担について
松井大阪市長らは、「カジノに税金は使わない」と言ってきました。ところが、カジノ事業者に負担を求められ土壌対策費790億円を大阪市が負担することに変更しました。しかも、将来的な地盤沈下対策費など公費負担が追加で増えることが懸念されています。
天井知らずの公費負担になる恐れのあるカジノはキッパリ断念すべきと考えます。
③過大な需要予測について
大阪カジノの共同企業体の一つのMGMの財務は、「借金漬け」が現実です。米国の大手格付け会社もきわめて厳しい評価をしています。
大阪IRの年間売り上げ4200億円も過大で「空想的」です。新型コロナで、巨大なハコモノに客を詰め込み、24時間365日、ひたすらギャンブル漬けにする地上型カジノビジネスの破綻が浮き彫りになっています。
「財務面から見て安定的で・・・長期的に事業継続」などの国基準を満たしているのか―の指摘がされるほど杜撰な計画は、ただちに取り下げすべきと考えます。
これらのテーマ以外にも、「気候変動」「ジェンダー平等」「教育」など大事な問題もあります。テーマの設定や公正な運営方法についても話し合って、すすめられればと考えます。
以上