「2つの歪み」を
「もとから変える」党か、
指一本ふれない党か
7月、大阪府委員会は「日本の政治の2つの歪みを変える綱領路線と維新批判」をテーマに、日本共産党第8回中央委員会総会学習会を開きました。
国民の切実な願いと結びつけ、「こんなアメリカ言いなりの国でいいのか」「こんな財界のもうけ最優先の国でいいのか」を問いかけよう。日本の政治の「2つの歪み」を「もとから変える」日本共産党の綱領的値打ちを太く押し出そうーーこの8中総の提起が、大阪の維新との闘いでも特別の重みをもつことを主題にしたものです。
「悪政4党連合」
国政では、軍事費を2倍にも増やす岸田大軍拡・大増税の背景には、バイデン米大統領の要求があります。日本経済が伸びない背景には、賃金を上げず、大企業がもうけを内部留保にためこむなど、「財界のもうけ最優先」の構造があります。
ここにメスを入れ、「戦争の準備ではなく、平和の準備を」、大企業の内部留保に課税して財源をつくり、賃上げ、社会保障、学費半減、中小企業支援などに使うなら、格差と貧困を打開し、経済を成長軌道にのせられるーー日本共産党はこの政策をかかげ、この党を伸ばしてこそ政治は転換できると訴えています。
ところが維新はどうでしょう。「GDP(国内総生産)比2%」の「防衛費枠を」と松井代表が昨年6月のテレビ討論であおり、「核共有をめぐる議論を」と馬場代表が1月の衆院本会議でぶちました。原発再稼働やマイナンバー問題をふくめ、自民、公明、維新、国民の「4党連合」で悪政をすすめ、おおもとにある「2つの歪み」には指一本ふれるどころか、歪みを拡大する方向をけしかけています。
大阪の行き詰まりと「2つの歪み」
「2つの歪み」を「もとから変える」ことは、大阪にとっても重要です。バブル期に破たんしたWTC(ワールド・トレード・センター)ビル、りんくうゲートタワービルは、いずれも関西財界肝いりの「ゼネコン浪費事業」でした。ルーツをたどれば「日米構造協議」でアメリカから「公共投資を増やせ」と求められ、630兆円規模にまでふくれあがった日本政府「公共投資基本計画」のなかに「大阪湾ベイアリア開発」を位置づけたものです。大失敗でしたが、ゼネコン、大銀行は大もうけし、破たんのつけは大阪府・市財政にのしかかりました。
ゼネコン浪費の「逆立ち」をやめ、「予算は社会保障にまわせ」と一貫して主張したのが日本共産党でした。
ところが維新の手にかかると、この失敗は「大阪府・市の二重行政だから」?! おおもとの原因にも、責任の所在にも、手が及ばないようにし、最大の「既得権益者」には指一本ふれません。
そして、「もとから変える」日本共産党には、攻撃を集中しています。
「馬場発言」を問う
7月23日、維新の馬場代表が、「維新は第2自民党」「共産党は日本から無くなったらいい政党」と叫びました。それは「2つの歪み」に維新がどう向き合っているか、あけすけに語ったものです。
「第2自民党」は「自民党とはたたかわない」宣言です。かねて橋下徹氏は、「大阪の改革や成長を実現するために、安倍政権には多くの力を貸してもらっていることは事実だ」「安倍政権の協力で乗り越えたことは多数ある。ゆえに、日本維新の会が安倍政権に必要な協力をすることは当然だ」(『政権奪取論』)と語っていました。
「共産党は無くなったらいい」とは、「『2つの歪み』に手をつける政党はじゃま」「維新に対決する政党はじゃま」という本音が丸出しですが、おおよそ民主主義の何たるかを知らず、政治を語る資格はない姿をさらけだしています。
「2つの歪み」を「もとから変える」たたかいとその先頭にたつ日本共産党の姿を広げ、自公政権とその最悪の補完勢力・維新を少数に追い詰めていきましょう。