「大阪市立学校条例」強行に抗議し、具体化を許さず、大阪の教育を良くする共同の発展を
一、橋下大阪市長が3月議会に提出し、市民世論と運動に押されるなか3月に続き5月議会でも継続審議とされた「大阪市立学校活性化条例案」は、7月27日の閉会本会議で「一部修正」のうえ、維新の会、公明党の賛成により可決強行された。日本共産党、自民党、民主系のOSAKAみらいは反対した。同条例は、子どもたちを異常な競争に駆り立て、地域住民と学校との結びつきを弱める学校選択制を導入しようとするなど、憲法と教育の条理に反するものである。わが党は、同条例の強行に厳しく抗議する。
一、この間、橋下市長が示した市立小中学校への学校選択制導入方針に対して、市内各区で開かれた学校教育フォーラムや市教育委員会による「熟議『学校選択制』」のなかで、「地域と学校とのむすびつきが弱まる」、「子どもの通学路の安全確保が困難」、「校区は維持すべき」などの批判・反対意見が相次いだ。また、保護者らが呼びかけた「学校選択制・市民熟議」では、教育のあり方を含む討論が行われている。
こうした地域住民、学校関係者の切実な声、願いと「市立学校条例」が示す方向との矛盾は大きい。同条例は撤廃すべきである。
一、今後、「市立学校条例」と5月議会で強行された「教育行政基本条例」の具体化を許さず、学校選択制導入や学力テストの学校別公表をやめることを強く求める。いま大阪市の教育で求められているのは、市長の教育への介入ではなく、市民の切実な教育要求に応えて少人数学級や学校耐震化の推進、中学校給食の充実など教育条件を拡充することである。
わが党は、4月に発表した「教育改革提言」で示した、子どもの人間としての成長のために、大阪の教育を良くする6つの提案の実現にむけ、広範な府民・教育関係者のみなさんと共同して奮闘する決意を表明する。