2015年11月29日
談話 全国学力テスト結果を高校入試内申点に反映させる方針の中止について
全国学力テスト結果を高校入試内申点に反映させる方針の中止について
2015年11月27日 日本共産党大阪府委員会文教委員会責任者 小林裕和
一、大阪府教育委員会は27日の教育委員会会議で、全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)結果を府立高校入試の内申点に反映させる方針を、再来年の入試から中止することを決めました。
この方針は、学校に新たな競争を持ち込み、子どもの成長を脅かすとともに、“個々の生徒の成績評価を目的としない”(1976年最高裁判決)という全国学力調査の趣旨・原則から逸脱しており、中止は当然です。
一、同時に府教委は、中学1・2年生に加えて、新たに3年生を対象とする府独自の学力テストを実施し、その結果を内申点に反映させることを決めました。このテストも全国学力テストと同様、行政調査としての性格をもち、その結果を内申点に反映させることは、憲法と教育関係法の立場から許されません。
私たちは、教育をゆがめる府独自の学力テストを実施しないことを強く求めます。
子どもの成績評価については、府の評価基準を市町村と学校に押し付けず、学校の自主性を尊重すべきです。
一、この問題の根本には、憲法が保障する教育の自由を侵害し、教育に介入して学校教育に異常な競争と強制を持ち込む「維新政治」があります。
日本共産党は引き続き、広範な府民・教育関係者と共同して、「維新政治」と正面から対決するとともに、憲法と子どもの権利条約の立場から、すべての子どもの成長を大切にし、学力向上をはかる教育改革にむけて力を尽くします。