政策・提言・声明

2016年06月21日

教育ゆがめ 子どもの発達奪う
全国と大阪独自 学力テスト 廃止・中止すべきだ

(小林裕和・日本共産党大阪府委員会文教委員会責任者)

 大阪府独自の学力テスト(「チャレンジテスト」)が23日、中学3年生全員を対象に、国語、社会、数学、理科、英語の5教科で実施されます。中学1・2年生対象に実施された1月の学力テストに続くものです。小学6年生と中学3年生を対象とする全国学力テストが4月に実施されており、子どもたちは“テスト漬け”です。

 府教育委員会は、府の学力テスト結果を高校入試の内申点に反映させる方針です。1月の学力テスト結果をうけて、各学校が評定した生徒の内申点が変更させられる事例が、府内各地で大量に生じていることが明らかになりました。

 学校関係者は、教育課程編成権や評価権は各学校に委ねられており、学校が責任をもってつけた評定を変えることは許されないと指摘。大阪府公立中学校長会は「高校入学者選抜方法について、調査書に記載する評定については各中学校に委ねられたい」と要望しています。

 日本共産党大阪府委員会文教委員会は昨年12月に発表した見解で、教育行政が実施する学力調査結果を、生徒の入学者選抜の資料など成績評価に使用することは、教育の自由を侵害し、教育への「不当な支配」にあたるとして憲法違反だと指摘しました。

 安倍自公政権と補完勢力・おおさか維新が推進する、教育をゆがめ、子どもの成長・発達を脅かす、全国いっせい学力テストと府独自の学力テストは廃止・中止すべきです。学力テストで競争をあおり教育の自由を奪うのではなく、35人学級を広げるなど一人ひとりの子どもに目が行き届くようにすることが大切です。

(「しんぶん赤旗」2016年6月21日付)

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