政策・提言・声明

2017年09月01日

堺市長選挙の歴史的意義と党の
果たす役割つかみ、勝利へ全力を

柳利昭党大阪府委員長の報告

  堺市長選(9月10日告示、24日投票)での竹山修身市長の3選へ向けて27日に開かれた日本共産党堺地区活動者会議での柳利昭大阪府委員長の報告(要旨)を紹介します。

 

 共産党として堺市長選の歴史的議をどうつかむのか。どういう役割を果たすのか、という立場でお話をさせていただきます。

 堺市長選挙は大阪の地方政治をめぐる天王山のたたかいです。勝敗は「大阪都」づくり、維新政治の動向、大阪の地方政治の今後を左右します。

 維新は2010年、「大阪都」構想を一枚看板に結成され翌年の大阪府知事・大阪市長ダブル選で勝利しました。その中身は自治体の役割の放棄です。大阪市と堺市をつぶし、市民の暮らしを守る財源と権限を「都(府)」に吸い上げ、「一人の指揮官」でやりたい放題の開発政治を進めようとしています。

 さらに、「大阪都」をごり押しするために維新の政治手法はウソとペテンと使い、攻撃して市民を分断し、法定協議会を維新だけですすめるなど、民主主義破壊のやり方をしてきました。

政治を変える

 私たちは維新を異質の危険を持っている集団だとして激しい攻防をしてきました。13年堺市長選、15年大阪市住民投票は、反「大阪都」、反維新の共同で画期的勝利をおさめ、橋下徹氏を政界引退に追いこみました。しかし維新は15年ダブル選と昨年の参院選の必至の巻き返しで、再び「大阪都」を推し進めています。堺で再び打ち破り、大阪の政治を変える新たな出発点にしましょう。

 今、維新が安倍政権の補完勢力だということが鮮明になっています。国会で維新は森友・加計疑惑では「既得権益」を追及するどころか、真相隠しに奔走。府議会でも近畿財務局の関係者を参考人招致し真相究明を求めた自民の提案を、維新と公明は拒否しました。

 同時に、維新を「改革勢力」とする幻想は大阪でも堺でも強く残っています。安倍・自民批判の中で、自民党支持層が維新に新たに期待を寄せる傾向があります。維新も実際の姿を隠し、「改革勢力」宣伝を数の力で広げています。

 私たちに求められているのは、有権者に維新がどう映っているかをつかみ、国政や大阪での真実と竹山堺市政の姿を伝えることです。

 堺市長選は、市民の暮らしと自治を守り新しい段階に発展させる選挙です。

 「大阪都」反対を掲げて竹山さんが勝利した後、4年間の豊かな実績はパンフレットで紹介されています。竹山さんは「みなさんとの対話から『政策』が生まれます」と言っています。市民目線の改革は「大阪都」の大局です。「つくる会」の市民アンケートに1万2千通以上の返信がありました。その中身とともに返信の数自体が竹山市政への期待と願いを示しています。

 一方、維新は「大阪都」構想を隠し、竹山さんに根拠のない誹謗(ひぼう)・中傷を繰り返しており、大義も、道理も、真実のかけらもありません。

 維新は「大阪市は成長」していると宣伝していますが、住民投票では「大阪市は停滞しているから『大阪都』を」と言っており、とんでもないご都合主義です。また「堺を成長させる」と主張しますが、大阪維新公認で立候補する元府議の永藤英機氏(41)のマニフェストによると、堺の成長戦略の柱は「大阪府、大阪市と連携して戦略を練り」と書かれています。

 わずか1年半前の統一地方選の成長戦略だった「大阪都」を言えない苦しい状況に陥り、その場しのぎの薄っぺらな政策しか出せないことが、ここに表れています。

 私たちは「竹山パンフ」で示された実績に確信を持ちましょう。竹山氏は市民の声で改革を進めるという立場で、「医療費助成を高校3年生まで」「保育料無償化は第3子以降から第2子まで拡充」など、これまでの実績をさらに伸ばす「竹山マニフェスト」を近く発表します。維新を打ち破り、市政を市民の暮らし、自治を守る新しい段階に発展させましょう。

堺つぶし反対

 堺市長選は、共同の力で政治を動かす新しい時代の最前線のたたかいです。前回市長選の「オール堺」の勝利は、全国の一点共闘に大きな影響を与えました。

 「大阪都」構想での堺つぶしに反対し、市民の利益のために共同してたたかうのは当然であり、一致点で共同して政治を動かすのは党綱領の基本的立場です。竹山市政には是々非々で臨みながらも、「反維新」を貫く議論の中で市民目線の改革が進んでいます。そして党への信頼と共感、絆も大きく前進してきました。

 維新の松井一郎代表(大阪府知事)による野合攻撃は、共産党の役割を市民に示す機会にできます。

 野合とは党利・党略の連合のことです。国政では安倍政権、大阪では維新が暴走する中、国政での態度が違っても暴走政治を打ち破るために手をつなぐのはあたりまえです。

 また、自民府連が「維新政治を終わらせる」と掲げた根底には、府民の維新への不安と怒り、批判があります。私たちの反維新の共同には、府民の利益を守る大義があります。

 堺区の府議補選では野党と市民の共同に踏み出します。共同の発展を展望し、必ず勝利させるために力を尽くします。南区市議補選をたたかう堀内まさおさん、西区市議補選でも勝利を勝ち取りましょう。

 安倍政権、維新の暴走政治に正面から対決する党の役割として、①堺市長選の焦点と展望、政策を示す党として先頭に立つ②誠実に共同を守り発展させ、竹山陣営の活動の先頭に立ち、縁の下の力持ちとしても支える③困難な分野を受け持ち、草の根から維新の宣伝・組織戦を上回り打ち破る-の3つの力を発揮し、「大阪は一つ」で必ず勝利しましょう。

(しんぶん赤旗8月30日(水)付より)

 

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